JR東海はこのほど、突発的な集中豪雨を含む降雨が多くなる夏季に向け、在来線で実施している6項目にわたる降雨対策の取組みを発表した。
取組みの1点目は「降雨期前の重点設備点検」。毎年4~6月頃、在来線全般で法面の状態確認や水路の詰まりの確認などを行っているという。2点目は「設備の強化」。法面をコンクリートなどで補強して降雨に対する強度を高める対策で、JR東海の発足以来、約1,200カ所で完了済み。今年度は34カ所で施工する予定だ。3点目に土石流を検知するセンサーの設置といった「土石流対策」、4点目に自社や自治体などが設置した雨量計の活用などを含む「降雨状況の把握」を挙げている。
5点目は「早期運転再開の準備」。必要に応じて出動体制を敷くほか、点検用の軌道自動自転車を全線に配備するなど、迅速な点検と早期運転再開に向けた準備を整えているという。6項目の取組みの最後に挙げたのは「災害復旧訓練の実施」。土木・電気設備を保守する技術系職員による、自然災害を想定した訓練を定期的に実施し、今年度は土石流災害による電車線断線の復旧や崩壊した法面の応急復旧などの訓練を6月4日に済ませたという。