福岡市動物園では、ツシマヤマネコの赤ちゃんの様子を公式ブログで公開している。
巣箱に赤ちゃんがいない!?
ツシマヤマネコの赤ちゃんは、4月13日に母親の「もも」から3頭生まれた。生後3日目を迎えた4月16日、ツシマヤマネコの巣箱を夜間監視画面で確認したところ、赤ちゃんの姿がなかったという。録画画面を巻き戻してみると、ももが巣箱に敷いている干し草を赤ちゃんに被せていた姿が見られた。
同園によると、野生で母親が外敵から赤ちゃんを守るための行動とのこと。飼育員がももに外敵と思われてしまったのかは定かではないが、飼育スタッフは「野生の習性が残っていることに感心した」と語っている。
順調に育って生後2週間
生後2週間が経った4月27日には、3頭はももの母乳を飲んで大きく成長していた。目が大きく開いたほか、足取りも力強くなっていたという。巣箱の中では、時々ももになだめられながらも兄弟げんかをしている様子も確認できた。
母親は昼間、巣箱に入ったままほとんど外の放飼場に出ず、夕方に放飼場に出て餌を食べたり池に排泄したりしている。暖かい時は、池につかって気分転換をすることもあり、30分以上巣箱を空けた際には、その後しっかりと授乳をしているとのこと。
3頭が生まれて皆育ったのは同園では2007年以来8年ぶりのこととなる。ももが3頭を育てるのは初めてだが、昨年に2頭を無事に育てた経験があるため、落ち着いて赤ちゃんの世話をしている。
ツシマヤマネコは現在、オス「ごくう」1頭のみ公開している(期間限定。冬までの予定)。