クロエ・グレース・モレッツの出世作『キック・アス』 - iTunesでお得に楽しむ「今週の映画」＆「今週のブック」 - 2015/06/10

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今週の映画		今週のブック
	『キック・アス』 出演者 アーロン・ジョンソン クロエ・グレース・モレッツ ニコラス・ケイジ 監督 マシュー・ヴォーン		『ブラウン神父の秘密1』チェスタートン & 橋口稔 発行者 グーテンベルク21 販売元 Digital Publishing Initiatives Japan Co., Ltd.

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勉強もスポーツもダメな高校生がヒーローに憧れるのはよくあること。そんな彼が目の前の暴力に見て見ぬふりをする社会に疑問を抱き、自ら行動に出る、というのも映画やコミックならある話。今週の映画『キック・アス』の主人公デイブもそこまでは順当なのですが、ヒーロー活動中にヤバい感じのホンモノに出会ってしまい、何の力もない自分にはもうムリポ……と思ってからが実は本番でした。

放送禁止用語を多用しつつ、ほぼスタントなしで超絶キレキレなアクションを見せてくれる美少女クロエ・グレース・モレッツ(撮影当時11歳)の姿が収められているというだけでも、歴史的価値ある作品。アメコミ原作だけに序盤では米国式のシュールなジョークのノリかと思いきや、なかなかハードな展開が待っています。手づくり感にじむダサいコスチュームを見てB級だと思った皆さん、損してますよ!

(作品紹介)
>> NYに住むデイブ(アーロン・ジョンソン)は、コミックオタクでスーパーヒーローに憧れる平凡な高校生。ある日、インターネットで買った自前のスーツとマスクで、自分もヒーローとして勝手に街で活動を開始。何の特殊能力も持たない彼は、初出動のときにあっさり犯罪者にやられるが、その捨て身の活動がネットで話題になり"キック・アス"の名で一躍有名に。やがて高度な訓練を受けた美少女ヒーロー"ヒット・ガール"(クロエ・グレース・モレッツ)とその父"ビッグ・ダディ"(ニコラス・ケイジ)の力を借りて、犯罪組織に立ち向かう!

つながり作品

人気の出た映画は続編が作られるもの。そして、子供は成長してしまうもの。『キック・アス』1作目から3年後、続編となる『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』が公開されると、キュートな美少女だったクロエ・グレース・モレッツちゃんは可憐な美少女に……! 見る側が経緯を知っているだけに最初ほど強烈なインパクトはありませんが、その分主人公たちの成長は見所です。続編としてしっかり楽しめる作品になっています。

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今週のブック『ブラウン神父の秘密1』は、英国の作家ギルバート・ケイス・チェスタートンによって1910～30年代に書かれた探偵小説の古典といえるシリーズの4作目。同書には全10編からなる短編集の前半5編が収録されています。

10編のうち、最初の「ブラウン神父の秘密」はイントロに当たり、神父がこれまでに遭遇した事件を語り始めます。間の8編はそれらの事件を語り、最後の「フランボウの秘密」では神父が事件の探偵法を明かし、神父の相棒的存在・フランボウが自らの秘密を告白する……という構成に。推理もさることながら、1話完結で全体としても大きな流れになっているという構成力も読み応えアリです!

(作品紹介)
>> チェスタートンによるブラウン神父ものミステリー第4巻。冒頭の「ブラウン神父の秘密」と末尾の「フランボウの秘密」によって神父の探偵方法が明かされ、その実例を8編あいだに挟んで紹介するという新しい趣向の傑作短編集。本巻には「ブラウン神父の秘密」「判事の鏡」「顎ひげを二つもつ男」「飛ぶ金魚の歌」「俳優とアリバイ」の5編を収録。

つながり作品

同書は著作権保護期限切れ作品の電子書籍化を専門にする出版社が出版したもの。イギリスの著作権保護期間は作者の死後70年で、チェスタートンは1936年に亡くなっているため、原作はパブリックドメインに入っています。ただし、翻訳作品には翻訳者の著作権保護期間が適用され、日本語版はまだ保護期間中なので、完全なパブリックドメイン作品ではありません。が、手軽な価格で読めるのは嬉しいもの。前半を読み終えたら、もちろん後半の種明かしも読みたいですよね!