SFF-8639採用の2.5インチSSDを開発中
A-DATAブースには、ちょっと変わったSSD製品がいくつか展示されていた。まず、現在鋭意開発中とされるのが「IM2P3768N」(ないしは「SR1020」または後述の「SR1020SP」と同じかと見られる)。
PCI Express Gen3 x4接続を予定しているSSDで、展示段階ではPCI Expressカード型だったが、これを2.5インチ型として製品化する予定とのことだ。2.5インチ型で採用予定のインターフェース形状は「SFF-8639」。コントローラはMarvell製で、NANDEdgeに対応。AHCIに加えNVMeもサポートする。容量は最大2TB。もちろん、主な用途はエンタープライズ向けだ。転送速度はリード/ライトとも最大3000MB/sec。デモではコマンドライン上でのベンチマークで3051MB/secを出していた。
まだ開発途中とのことで、PCI Expressカード型のサンプルでデモしていた |
実際の製品では2.5インチ型となる見込み。右の外観サンプルは「SR1020」で速度表記が32Gb/s。インターフェースはSFF-8639。SFF-8639は、いわばSATA Expressの上位インターフェース。形状としてはほとんど同じだが、より高速な転送を実現するためにピンが追加されている |
こちらの2.5インチ型SSD「SR1020SP」は、先のIM2P3768NないしはSR1020とは別に展示されていたもの。スペックではMarvell製PCI Express Gen3 x4接続のコントローラを採用しているなど似通っているが、同じものか違うものなのかは、取材時に伺ったスタッフの話ではハッキリしなかった。転送速度はリードが最大3200MB/sec、ライトが最大2000MB/secと若干異なる。AHCIおよびNVMeをサポートし、最大容量は2TBとなる点は同じ。
OCモデルやSODIMM版などDDR4メモリも展示
A-DATAのメモリ関連製品では、DDR4メモリの最上位「XPG」シリーズの新しいヒートシンクを搭載したモデル「XPG Z2」が展示されていた。ヒートシンクの中央にはXPGロゴプレートを付け、その左右に波紋状のスジが彫られている。
スペックとしては、DDR4-2133~3400までがラインナップされ、容量は1枚あたり4~8GBとなる見込み。XPM 2.0もサポートする。ほか、DDR4のデスクトップ向けDIMMはデモを除けば「XPG Z1」もDDR4-3400あたりまでラインナップされており、約1年でDDR4メモリのクロックも大幅に向上した印象がある。デモでの最高クロックは「DDR4-4000」をうたっていたが、取材時は1DIMMでの動作だった。
そのほかに、DDR4メモリのSODIMM版も展示されていた。次世代CPUのSkylakeでは、モバイルでもDDR4がサポートされると見られる。DDR4 SODIMMでは駆動電圧が1.2Vとなり、DDR3Lの1.35Vなどよりもさらに低くなる。
また、スピードもDDR4-2133と、DDR3-1600と比べてもメモリ転送速度が向上する見込みだ。あわせて、A-DATAでは8GBモジュールに加え、16GBモジュールも展示しており、2スロットのモデルであれば最大32GB、モバイルワークステーション級の4スロットモデルであれば最大64GBというメモリ容量も実現できる。
DDR4-2133 SODIMMの16GBモジュール。ピン数は260。大きさは従来のDDR3-SODIMMとほぼ同じようだが、挿し間違い防止のスリットがスリムだったり位置がことなっていたりしている |
こちらはDDR4-2133 SODIMMの8GBモジュール。288pinというのはデスクトップ用DDR4 DIMMと間違えた表記と思われる |
USB機器では、USB 3.1 Type-C対応のドライブ「Elite SE730 USB 3.1 SSD」も展示されていた。規格的にはUSB 3.1 SuperSpeedとなるが、展示機では「SuperSpeed+」と表記されていたのも印象深い。形状的には2.5インチ型の外付けドライブといったところ。転送速度はリードが最大540MB/sec、ライトが最大450MB/secとされていた。