日本銀行は9日、2015年5月のマネーストック速報を発表した。それによると、現金通貨や預金通貨などを合わせた指標「M3」の平均残高は前年同月比3.3%増の1,221兆3,000億円となり、過去最高を更新した。伸び率は前月から0.3ポイント拡大し、2014年1月(3.5%増)以来、1年4カ月ぶりの大きさとなった。

マネーストック(出典:日本銀行Webサイト)

M3の内訳を見ると、現金通貨と預金通貨で構成される「M1」は前年同月比5.6%増の620兆円で、伸び率は前月より0.6ポイント拡大。M1のうち現金通貨は同4.6%増の85兆8,000億円と2003年9月(4.7%増)以来の伸び、預金通貨は同5.8%増の534兆3,000億円で伸び率は0.7ポイント拡大した。

準通貨は同0.8%増の566兆5,000億円で、伸び率は0.2ポイント縮小。CD(譲渡性預金)は同3.6%増の34兆8,000億円で、伸び率は0.5ポイント縮小した。

M3からゆうちょ銀行への預金を除いた「M2」は同4.0%増の906兆7,000億円で、伸び率は0.4ポイント拡大。M3に投資信託や国債を加えた「広義流動性」は同4.3%増の1,610兆9,000億円で、伸び率は0.3ポイント拡大した。