音楽プロデューサーのつんく♂が、新しい子守唄の制作プロジェクトに参加することが9日、明らかになった。

新作子守唄の制作プロジェクトに参加したつんく♂

このプロジェクトは、子守唄の普及活動を行っている「日本子守唄協会」の創立15周年を記念して、"次世代に歌い継ぐ子守唄"を制作するもの。同協会会長で、音楽評論・作詞家の湯川れい子が作詞を、歌手のクミコが歌唱を担当。そして、4月に、つんく♂が、母校・近畿大学の入学式で、声帯を全摘出したことを告白した祝辞を見て感動した、湯川とクミコの強い希望で、つんく♂に子守唄の楽曲制作・サウンドプロデュースを依頼し、プロジェクトが動き出した。

つんく♂は「子供たちに届けることのできる曲を作ることができるなら、これはとても光栄なこと」ということで、今回のプロジェクト参加を快諾。「ポップスを作るより、こういったタイプの曲を作る方が断然難しいと思っています」と考えていたそうだが、「だからこそやりがいもある。100年後でも聞いたり歌ったりされるような、そんな曲が作れたら」と意気込んだ。

楽曲のキーワードは「生まれて来てくれてありがとう」。このテーマの元で、つんく♂は「サビのメロディは自然とあふれでてきた」とコメントしており、「癒やしと共に安心感をくれる」と評価するクミコの歌唱が、今後メロディに乗ることへ、強い期待を示した。

クミコは、つんく♂の近畿大学での祝辞を振り返り「その凛とした姿に、ご自身の苦しみを越えて、次世代にきちんと"愛"を伝えるのだという意思を感じました」と、あらためて感動。「『さあ、ようこそ!』と両手を広げて新しい命を迎え入れるための歌を、歌いたいと思います」とメッセージを寄せている。

この楽曲は、9月上旬に発売予定。また、10月9日に東京・学習院創立百周年記念会館で行われる、日本子守唄協会創立15周年記念コンサートで披露される予定だ。

湯川れい子

クミコ