内閣府は8日、2015年1~3月期の四半期別国内総生産(GDP、季節調整値)の改定値(2時速報)を発表した。それによると、物価変動の影響を除いた実質GDP成長率は前期比1.0%増、年率換算3.9%増となり、5月20日に発表した速報値の前期比0.6%増、年率換算2.4%増から大幅に上方修正された。企業の設備投資が上方修正されたことが主な要因。
項目別に見ると、企業の設備投資を示す民間企業設備は速報値の前期比0.4%増から同2.7%増に上方修正。民間在庫品増加のGDPに対する寄与度もプラス0.5%からプラス0.6%に引き上げられた。
一方、民間住宅(住宅投資)は前期比1.8%増から同1.7%増に下方修正。公共投資を示す公的固定資本形成も同1.4%減から同1.5%減に引き下げられた。
個人消費を示す民間最終消費支出は同0.4%増、財貨・サービスの輸出は同2.4%増で、速報値から変化はなかった。
景気実感に近いとされる名目GDP成長率は前期比2.3%増、年率換算9.4%増となり、速報値の前期比1.9%増、年率換算7.7%増から上方修正された。
2014年度の実質GDP成長率は前年度比0.9%減と、速報値の同1.0%減から上方修正された。マイナス成長は5年ぶり。