9月28日にスタートするNHK次期連続テレビ小説『あさが来た』のスタジオ収録が2日、NHK大阪放送局で始まり、ヒロイン・あさ役の波瑠らキャストが会見を行った。
同作品は、江戸時代の末期、京都の豪商・今井家に生まれたおてんば娘のあさが、大阪の裕福な両替商に嫁ぎ、商売に興味を持たない遊び人の夫に代わって事業に奮闘しながら、実業家として成長していく物語。日本初の女子大学を設立した実在の女性をモデルに、江戸から明治、大正と変わる激動の時代を駆け抜けたヒロインの波乱万丈の人生を描く。
この日の収録が行われたのは、両替商と呉服屋を営む豪商という設定のあさの生家・今井家のセット。ドラマの制作統括を担当する佐野元彦エグゼクティブ・プロデューサーいわく「朝ドラ史上、最も裕福な家に生まれたヒロイン」とあり、江戸時代の大店の豪邸がスタジオいっぱいに再現された。客間や廊下に囲まれた中庭、茶室までが設けられたセットは、通常の連続テレビ小説のヒロインの家のおよそ4倍の広さを誇るという。
会見には、波瑠をはじめ、玉木宏、寺島しのぶ、升毅、近藤正臣、宮崎あおいのキャスト陣が出席。豪商の娘らしい、あでやかな着物をまとって登場した波瑠は「本当に豪華なセットでビックリしています」と驚きの表情。「すごく華やかな着物も着せてもらって、かつらもつけて飾ってもらうと、気持ちも役に近づいていけるので、やるぞ!と気合いが入ります」と笑顔を見せた。また、のちにあさの夫となる新次郎役の玉木も「大河ドラマを撮っているような気分。立派な日本家屋のセットにテンションが上がります」と語り、「撮影の合間に廊下を散歩したりしたんですけど、セット内を散歩できるなんて幸せな感じだなぁと(笑)」と感激しきりだった。
また、あさの姉・はつ役の宮崎も波瑠と同様、江戸時代の女性が好んで着ていた優雅に裾を引きずる着物姿。"お引きずり"と呼ばれるこの衣装を身につけるのは2008年に主演したNHK大河ドラマ『篤姫』以来らしく、「久しぶりに裾を引いて歩いたので、最初はちょっと足が絡まったりして、着物を着て歩くのは難しかったなぁと久々に感じたりしています」と"時代モノ"の苦労を明かしながらも、「私もセットや扮装にとても影響を受けやすいので、素敵なセットと衣装にいい力をいただきながら最後まで撮影を乗り切りたい」と意気込んだ。
そんな華やかな女優陣に「本当にかわいらしい!」と目を細めるのは、新次郎の父親で大阪の両替商の当主を演じる近藤。「まるで舞妓ちゃん。私はセットよりもこっちの方が好きです(笑)」と豪華セットに負けない美しさを絶賛していた。