部屋の中で汚れを見つけたら、すぐにお掃除をしたいと考える人が多いと思います。しかし実際には、忙しさにかまけて汚れを放置し、雑巾で拭いても落ちないガンコな汚れと戦うことになることが多いのではないでしょうか。汚れの段階を正しく把握し、ムダのない掃除を実現するための知識を身に付けておきましょう。

洗剤が必要になる「第3段階」になる前に……

記事のタイトルにもなっていますが、汚れには、状況に応じて5段階のレベルがあります。時間経過と共に1~5段階へと変化していき、5段階目ではもはや交換でしか対応できなくなってしまいます。では、それぞれの段階を具体的に確認してみましょう。

第1段階: 乾いた布で拭けばいい状態

単にホコリがたまっている状態が第1段階です。この時点では、誰でも簡単に処理することができます。

第2段階: 濡れた布で拭かなければいけない状態

第2段階は、例えば、放置したホコリが空気中の水分を含んでしまった状態などです。単純に拭くだけでは、なかなか取り除くことができません。

第3段階: 洗剤を使用しなければいけない状態

水分を吸収したホコリに、調理で出た油や、しつこい汚れが付着した状態。洗面台などの水回りでは、放置された水アカなどが手ごわい敵となります。布で拭いても汚れの跡が残るなど、お掃除の手間が増えてしまいます。

汚れの状態を把握し、正しい対策をとることがお掃除効率化のコツ

第4段階: 研磨する必要がある状態

油などの汚れを吸収したホコリが素材自体に吸着し、どれだけ拭いても落ちない状態が第4段階です。固いスポンジなどでゴシゴシ磨き、研磨する必要があります。

第5段階: 素材自体を交換しなければいけない状態

あまりにも長く汚れを放置し、油や汚れが化学反応を起こした状態。こうなると、どうやっても汚れがとれず、交換といったことでしか対応できなくなります。

第2段階までは個人でもお掃除できますが、第3段階以降では、正しい洗剤の選択など、専門の知識が必要になってきます。通常のお掃除よりも手間がかかりますし、お金もかかって掃除すること自体が面倒になってしまうことも……。

レンジフードの内部など、個人で掃除をすることが難しい部分は、ハウスクリーニングのプロに相談するのも一つの手です。しかし、費用がかかることなので、個人で対策ができれば、それに越したことはありません。

常に早めのお掃除を心がけておくべきですが、汚れの状態から必要な対策を判断し、適切なお掃除を実行することも、時短や節約につながる大事なスキルです。

教えてくれたのは……

整理収納アドバイザー 有賀照枝さん

株式会社ハートコード 代表取締役・代表。8,000回以上もの家事支援・代行の現場経験を有し、300回以上もの講座やセミナーに登壇。出演中のテレビ通販番組では、視聴者にわかりやすい説明で定評がある。幸運をひきよせるスマイル収納コンサルタント。


執筆:松田識史

株式会社アスラン編集スタジオの編集ライター。専門紙の記者を経て同社に入社。ビジネス分野からライフスタイルまで、幅広いジャンルの書籍や雑誌、Web媒体の企画・構成・執筆などを行っている。

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