米Re/code主催のCode Conference 2015(5月26日-28日)において、米GoProのCEOであるNick Woodman氏が、複数の「HERO4」カメラを装着してVR(仮想現実)向けのビデオや画像を撮影できるようにするカメラマウントを今年後半に発売する計画を明かした。同氏はまた、2016年前半の発売を目指してドローンを開発していることも公表した。
VR撮影向けマウントは球面マウント(Spherical Mount)と表現されており、サイコロのような正六面体のマウントに6台のHERO4を装着する。GoProは今年4月にVRや360度映像のアプリケーションを手がける仏Kolorを買収しており、GoProのカメラとKolorのソフトを組み合わせて「球面コンテンツ (Spherical contents)」を撮影・共有できる仕組み(球面ソリューション)の開発を進めている。球面マウントは、その一部である。
GoProは録画ボタンを押して撮影するだけで、誰でもプロ顔負けの映像を撮れるシンプルさで一般向けアクションカメラ市場を開拓した。VRにも同様のソリューションが必要であると考えており、Code ConferenceにおいてWoodman氏は、VRはもっとシンプルで手頃になるべきだと指摘した。球面マウントを使ったソリューションは手頃とは言いがたいが、誰でも球面コンテンツを扱えることを示す最初の一歩になる。
ドローンについては、開発を明らかにしたのみで詳細については不明だ。世界を新たな視点から見るためのソリューションを生み出すのがGoProのDNAであり、「GoProカメラに似たチャンスをクアッドコプター市場に感じている」とWoodman氏は述べた。ただし、自らドローンを開発するものの、従来のドローンメーカーとの関係を保ち、GoProカメラを空撮に使うソリューションを今後も提供し続ける。GoProが重視しているのはコンテンツであり、撮影方法をユーザーが選択できる自由が素晴らしいコンテンツにつながると考えている。