経済産業省は28日、2015年4月の商業動態統計速報(旧商業販売統計速報)を発表した。それによると、小売業販売額(全店ベース、以下同)は前年同月比5.0%増の11兆5,620億円となり、4カ月ぶりに前年を上回った。前年は消費増税に伴う駆け込み需要の反動減があったため、今回は高い伸びとなった。ただし、前月比(季節調整済)は0.4%増にとどまった。
小売業販売額を業種別に見ると、機械器具小売業が前年同月比11.0%増、各種商品小売業(百貨店など)が同10.0%増、自動車小売業が同8.2%増、飲食料品小売業が同6.3%増など、全8業種中7業種で増加した。
大型小売店の販売額は同9.5%増の1兆6,082億円と、2カ月ぶりの増加。内訳は、百貨店が同13.2%増の5,223億円、スーパーが同7.9%増の1兆859億円となった。前月比では、大型小売店が1.6%低下、百貨店が2.5%低下、スーパーが0.9%低下した。
コンビニエンスストアの商品販売額およびサービス売上高は同8.4%増の8,792億円と、26カ月連続で増加した。
卸売業販売額は同1.8%増の26兆4,350億円と、7カ月ぶりの増加。卸売業と小売業を合わせた全体の商業販売額は同2.7%増の37兆9,980億円と、6カ月ぶりの増加。前月比では、卸売業販売額が0.8%増、商業販売額が0.6%増となった。