タカラトミーは、世界初となる磁力浮上と磁力走行の両方を実現した"浮いて走る"ミニチュアリニアモーターカー『リニアライナー 超電導リニアLO系スペシャルセット』を、2015年9月に発売することを発表した。価格は35,000円(税別)。
『リニアライナー』は、これまでのレールトイでは成しえなかった磁力浮上、磁力走行を同時に実現した"浮いて走る"夢のリニアモーターカー。タカラトミーが独自開発した「高速磁気センサー」技術(現在特許出願中)によって実現し、車両に搭載した磁石およびコイルと、レールに取り付けられた磁石との反発によって非接触で浮上・走行するという。また、回転式モーターや車輪、ギアといった通常駆動に必要な一切の要素は排除している。
磁力浮上の仕組みは、レールに取り付けられた帯状の磁石と、各車両底部の四隅に搭載した4つの磁石が反発することで約2mm車体が浮上する。一方の磁力走行は、車両一両一両すべてに「高速磁気センサー」と「推進用コイル」を搭載され、これによりレール上の磁石を感知し、コイルに電流が流れて磁界が発生。すると、レールと車両の磁石同士の反発で推進力が発生して車両が前進し、コイルを電磁石化させるタイミングを車両自身で切り替えながら推進していく。
本商品には、速度感知センサーも搭載されており、周回ごとのスケールスピードをモニターに表示。中央レバーで車両の停車、発車がコントロールできるほか、音声アナウンス機能を搭載されており「間もなく列車が発車いたします」「時速500㎞到達」など、停車、発車、走行スピードなどの状況に連動してアナウンスが流れるという。専用ケーブルで車両を充電し、30分の充電で20分の走行が可能となっている。
車両デザインは、JR東海の「超電導リニアL0系」がモチーフ。情景は、山梨リニア実験線に架かる小形山架道橋やトンネル緩衝工をベースにして制作されている。トンネルでは、緩衝工にある微気圧波を低減するための多孔板(細かく開いた穴)も再現されている。車両は4両編成で、幅251mm、高さ26mm、奥行き32mm。
タカラトミーは、1959年から鉄道玩具『プラレール』、1976年から鉄道模型『TOMIX(トミックス)」などでこれまで常に鉄道のトレンドを商品化し、鉄道玩具分野でのパイオニアとも言えるメーカー。同社では、鉄道の最新版「リニアモーターカー」を商品化するべく、実際に「磁石で浮いて磁石で走る」車両の実現を目指して約2年前から開発がスタートしていたという。本商品から、少年の頃から"夢の乗り物"「リニアモーターカー」への憧れを持っているシニア層を中心に、あらゆる層が楽しめる、これまでにない新しいレールトイとして提案していく。
商品価格は35,000円(税別)で、2015年9月より全国の玩具専門店、百貨店・量販店等の玩具売場、インターネット、タカラトミー公式ショッピングサイト「タカラトミーモール」などで発売する。
JR 東海承認済 (C) TOMY