俳優の唐沢寿明が、7月スタートのTBS系ドラマ『ナポレオンの村』(毎週日曜21:00~21:54)で主演を務めることが25日、明らかになった。

『ナポレオンの村』に主演する唐沢寿明

同作は、百戦錬磨の公務員によって、消滅寸前の村が生まれ変わっていく姿を描く物語。限界集落をよみがえらせたスーパー公務員・高野誠鮮氏が書いたビジネス本『ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?』が原案となっている。タイトルの『ナポレオンの村』は、ナポレオン名言「余の辞書に不可能の文字はない」から、「この村に、不可能はない」という意を込めた。

唐沢が演じるのは、東京都庁の職員で、東京の西の果てにある限界集落・星河市神楽村の再生に挑む浅井栄治。「役人は役に立ってこそ"役人"である!」という信念のもと、奇抜なアイデアと飛び抜けた行動力で単身飛び込み、通り一遍の仕事だけの役人たちや、バラバラだった村人の心を、少しずつ変えていく。

これまで『ルーズヴェルト・ゲーム』『白い巨塔』『不毛地帯』など、数々の社会派作品で主演を務めてきた唐沢。今作についても「現実に起きている問題をどんな方法で解決していくのか、僕個人も興味がありますし、ドラマとしてどう表現していくのか楽しみ」と、映像化への期待を語っている。高橋正尚プロデューサーは「ガキ大将がそのまま大人になったようなアイデアあふれる主人公は、まるで素の唐沢さん!? と思うほどドハマリ」と、今回のキャスティングに自信を深める。

また、唐沢演じる浅井の同僚となる星河市役所農林商工課職員で、浅井の相棒となる岬由香里役には、TBSの連続ドラマに19年ぶりの出演となる麻生久美子。浅井の幼なじみで最大の理解者であるコンサルタント会社経営・戸川真人役に、山本耕史。

神楽村に古くからある神社の神主で、村民に絶大な影響力を持つ菰田孝三郎役に、イッセー尾形。神楽村の廃村を進めようとし、浅井を快く思わない星河市長・福本純也役に、沢村一樹。そんな市長の意をくみ、浅井の上司となる星河市役所農林商工課長・山田大地役にムロツヨシと、豪華共演陣がそろった。

4月下旬には、唐沢、麻生、山本、沢村、ムロの5人で、撮影現場でもある棚田を訪問し、役作りとヒット祈願をかけた田植えを体験。唐沢は「僕らがやった範囲ぐらいの広さ(棚田2面弱)までなら、慣れてくるにつれて楽しくなってきました」、麻生も「土いじりが好きなので、もっと続けたいくらいでした」と楽しんだ様子で、沢村はムロツヨシと冗談を言いながらじゃれ合っていた。山本も、共演者との共同作業に「こういう機会はすごくいいなと思います」と語り、6月に控えたクランクインに向けて、早くも出演者同士のコミュニケーションが高まったようだ。

この他の出演は、岩松了、星田英利、永瀬匡、山下健二郎(三代目J Soul Brothers)、浜野謙太、橋本マナミ、水谷果穂、千賀由紀子、吉田祐希、梶原拓人、浦島こうじ。演出は、岡本伸吾、平野俊一、塚原あゆ子が担当する。