財務省は25日、2015年4月の貿易統計(速報、通関ベース)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は534億円の赤字となった。赤字は2カ月ぶり。赤字幅は原油安などにより前年同月(8,255億円)と比べて93.5%縮小した。

輸出額は前年同月比8.0%増の6兆5,515億円と、8カ月連続の増加。品目別では、自動車が同7.2%増、半導体等電子部品が同11.5%増、原動機が同12.7%増などとなった。

輸入額は同4.2%減の6兆6,049億円と、4カ月連続の減少。品目別では、医薬品が同28.6%増、原粗油が同34.6%減、液化天然ガスが同35.0%減、鉄鉱石が同33.5%減などとなった。

2015年4月の貿易統計(速報)(出典:財務省Webサイト)

地域別に見ると、対米国は、輸出額が同21.4%増の1兆3,629億円、輸入額が同23.9%増の7,141億円で、6,488億円の黒字。黒字幅は8カ月連続で増加した。輸出品目では、自動車が同15.8%増、原動機が同34.4%増など。輸入品目では、航空機類が同62.7%増、原動機が同60.0%増、医薬品が同34.4%増などとなった。

対EUは、輸出額が同0.8%増の6,393億円、輸入額が同1.2%増の6,745億円で、353億円の赤字。輸入額は4月としては過去最高、赤字は4カ月連続となる。輸出品目では、自動車が同5.6%増、有機化合物が同18.8%増、映像機器が同33.4%減など。輸入品目では、医薬品が同37.1%増、液化天然ガスが全減、木材が同30.4%減などとなった。

対アジアは、輸出額が同6.0%増の3兆4,587億円、輸入額が同2.0%増の3兆1,743億円で、2,844億円の黒字。輸出額、輸入額ともに4月としては過去最高で、黒字は2カ月連続となる。輸出品目では、半導体等電子部品が同13.1%増、有機化合物が同10.9%増など。輸入品目では、通信機が同13.0%増、液化天然ガスが同34.9%減、石油製品が同32.2%減などとなった。

対中国は、輸出額が同2.4%増の1兆1,213億円、輸入額が同2.5%増の1兆5,972億円で、4,759億円の赤字。輸入額は4月としては過去最高、赤字は38カ月連続となる。輸出品目では、半導体等電子部品が同13.1%増、通信機が同38.5%増、自動車が同49.9%減など。輸入品目では、通信機が同9.0%増、電算機類(周辺機器を含む)が同13.2%減などとなった。