多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、『Wi-Fiの「理論上の最大速度」を知る方法は?』という質問に答えます。

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無線LAN(Wi-Fi)は、さまざまな要因によって通信速度が変化します。接続に使う規格がIEEE 802.11「b」なのか「g」なのか、はたまた「n」なのか。「n」の場合、使用する周波数帯域が2.4GHz帯か5GHz帯なのかによっても違いがあります。ルータ/アクセスポイントとの距離や障害物の有無にも影響を受けますから、まさに環境次第といえるでしょう。

とはいえ、ふだん使うアクセスポイントにどのような状態で接続しているかを知ることは、Wi-Fiを快適に使ううえで重要です。

Android OSでは、現在接続しているWi-Fiアクセスポイントの状態を調べることができます。『設定』→「Wi-Fi」の順にタップし、下に「接続されました」や「接続済み」と表示されているアクセスポイントをタップすると、電波強度やリンク速度が表示されたダイアログが現れます。

そこに表示されているリンク速度が、質問にあった「理論上の最大速度」に近い存在です。ただし、リンク速度とは端末と親機(ルータ)との間における"その時点における接続速度"であり、実際の通信速度(実効速度)ではありません。

リンク速度は、電波強度に応じて変化します。Wi-Fiの規格では、そのときの電波強度で安定的に通信ができるまでリンク速度を段階的に下げるため、通信条件が悪化すればリンク速度が下がり、リンク速度が下がれば実効速度も下がる方向で影響が出ます。実効速度としてはめやすにしかなりませんが、およその通信速度を知るには参考となることでしょう。

ところで、アクセスポイントをタップすると現れるダイアログの内容は、リアルタイムに書き換えられません。電波強度が変化したと思われるときには、「キャンセル」ボタンをタップしてダイアログを閉じ、改めて開き直さないかぎり最新の情報にはなりません。

アクセスポイントの「リンク速度」を見れば、Wi-Fi通信におけるおよその通信速度を知ることができます

(記事提供: AndroWire編集部)