楽天証券は5月20日、同社会員向けのトークイベント『Macで株のトレーディングができる・広がる! ~国内初のMac対応株取引 MARKETSPEED for Macセミナー~』を開催した。
同社が2月にリリースした国内初のMac対応株式トレーディングツール『MARKETSPEED for Mac Ver2』(以下、MARKETSPEED)の基本的な特徴や、証券アナリストが投資分析情報を盛り込みながら活用ポイントを紹介する内容で、会場は100名を超える参加者で満席となった。参加者は30~40代が中心。半数近くがすでにMARKETSPEEDの利用者だという。
全てのApple製デバイスに対応する楽天証券
セミナーではまず、MARKETSPEEDのプロデュースを行う同社カスタマーエクスペリエンス部 川合恵太氏が壇上に立ち、サービスの説明を行った。MARKETSPEEDはもともとWindows版が提供されていたが、新たにMac版を開発するにあたってUIを一新。それぞれの情報を個々のウィンドウに表示していたものを、一画面で表示するオールインワンのレイアウトを設計した。
2月にリリースされたVersion 2では、メインウィンドウの中に注文ウィンドウを実装。さらに、お気に入り銘柄を登録・一覧できる『マイボード』機能では、登録内容がモバイルアプリアプリ『iSPEED』とクラウド連携されるようになった。また、iOSアプリのアップデートでApple Watchにも対応。リアルタイム株価閲覧や、株価到達アラート、ニュース通知が利用できる。
川合氏は、ここまでApple製品に対応しているのは楽天証券のみであり「こうしたプロダクトができたのは皆様のリクエストのおかげ。アプリはどんどん成長させていきたいと思っている」と来場者に感謝を述べた。
Mac OSの機能が使いこなしのポイント
続いて、アプリやサービスの企画・開発を行うジョン・サンイク氏が、実際にMARKETSPEEDの画面を使ったデモと機能のTips紹介を行った。まず、Mac App StoreからMARKETSPEEDをダウンロードする方法から、LaunchpadやDockからの起動、メインウィンドウの見方から詳細情報の表示といった基本的な使い方を実演。
また、Mac OSのマルチデスクトップ機能を活用した多数のウィンドウの効率的な切り替えや、アプリケーションエクスポゼ機能で複数の銘柄チャートウィンドウを瞬時に一覧する方法といったTipsもを紹介。こうした機能をより使いやすくするためのジェスチャ操作の設定方法も披露された。
同社がMac版のトレーディングツールを開発した理由は、国内Macユーザーのシェア増加や、Mac App Store経由の配布・アップデート、Macの優れたグラフィック性能といった利点に加え、同社社長の楠氏や川合氏、サンイク氏らがMac好きだったことにあるというだけに、Macらしい使い勝手がふんだんに盛り込まれているのが特徴だ。
アナリストが教える使いこなしのコツ
最後に、同社経済研究所シニア・マーケットアナリストである土信田雅之氏が登壇し、アナリスト視点から見たMARKETSPEEDの活用ポイントを紹介した。
土信田氏はMARKETSPEEDのメイン画面を示し、画面に触れなくても効率的に情報を分析できることをコンセプトに「もともとの画面が思考回路にそったつくりになっている」と説明した。
その上で、土信田氏が実際に使っている設定をいくつか紹介した。例えば、メイン画面では表示させる株式指数の種類や順番を変更したり、チャート表示は「1分足の2日」に設定。下段のニュースでは1日に数回配信される「株式マーケットアイ」を要チェック、といった内容だ。
また、「マイボード」には「今日の注目銘柄」ボードを作っておき、ニュースのページから「日経テレコン」の「株価材料先取り」「今日の株価材料」に出た銘柄を登録するといったアクティブな活用法や、値動きの中心線がわかりやすいという「平均足」チャートの見方を説明するなど、日々の運用に役立つ具体的なアドバイスも紹介された。
トークの合間には会場に設置されたタッチ&トライスペースで、ユーザーが実際の画面に触れて機能を確認したり、スタッフが操作方法について個々の質問に対応していた。iPadやMacを持って参加しているユーザーも多く、熱気のあるイベントとなった。