10~50代の男女から年間200件以上の恋愛相談を受けている内埜さくら先生が、みなさまの恋愛のお悩みに回答する本コーナー。今回は、多忙な彼を振り向かせたい女性からのご相談です。

【相談】

32歳女性です。3歳年上の男性に片思いしています。彼は仕事がかなり忙しくて、時間を作ってもらわないとなかなか会えない状況ですが、「忙しい」とは、一度も言われたことがありません。ですがメールを送ると必ず返信が来るため、脈ありかなぁ……と勝手に思っています。

もう一歩踏み出したいと思いますが、どうすればいいかわかりません。どうにか彼とお付き合いしたいのですが、どう進めたらよいものかと悩んでいます。

【回答】

「彼が多忙すぎて会えない、距離が縮まらない」というお悩みは、片思いや恋人同士を問わず多く寄せられる相談です。相談者さんは片思い中ですので、多忙な彼に少しでも振り向いてもらえる可能性が以下になります。

■多忙な彼を受け入れる覚悟ができているか確認を

彼の仕事の忙しさは、今後もずっと続くかもしれません。相談者さんがもし彼とおつき合いできたとして、多忙な彼を責めない覚悟があるでしょうか。まずはご自身の気持ちを確認してみてください。覚悟がないまま交際に至ったとしても、2人とも幸せにはなれません。

また、もしおつき合いできたとして彼の多忙が原因で別れることになったとしたら、「忙しすぎる自分に女性を幸せにする資格はない」と、彼を傷つけてしまうことも考えられます。

■彼にとって"ご褒美的な存在"を目指す

彼が相談者さんに会う時間を捻出するのは、多忙な仕事の合間です。彼は、会いたくても会えない人がいる中で、相談者さんとの時間を優先しているわけです。

彼に何度も優先してもらうためには、相談者さんが彼にとって、"ご褒美的な存在"になることが近道です。"ご褒美的な存在"とは、疲れを癒やせる場を提供できる女性のこと。いつ会っても明るく穏やかで感情の起伏が激しくないこと、振る舞われた手料理を「また食べたい」と感じること、連絡頻度が減るなど少々のことでは目くじらを立てないおおらかさを持っていること、常に彼の絶対的な味方でいることなど、できることは多岐にわたります。彼がホッとくつろげるような場を提供することを意識してみてください。

■メールやLINEを「感情を吐き出すツール」として使わない

「会いたい」「寂しい」「もっと連絡がほしい」など、メールやLINEを「感情を吐き出すツール」として使うことは避けましょう。こうした感情を吐き出された相手は、吐き出した相手に対して時間を割かなければならなくなります。ただでさえ多忙な彼に時間を割くことを強いると、連絡すること自体が億劫だと思われてしまいます。

メールやLINEはお互いの日常を知るためのツールで、感情の共有は顔を見て行う。シンプルな基本ですが、これができない女性のほうが多いため、実行できるだけで彼の中での位置づけが変わります。

■待つ女にはならない

もし相談者さんの仕事がかなり忙しかったと仮定します。相談者さんの横に、自分から仕事を見つけることをしないで、「何か仕事、ありませんかー」と言う人がいたらどう感じますか。うるささを感じると同時に、「かまっている余裕はない!」といった嫌悪感に近い感情までわいてしまうのではないでしょうか。ただ彼からの連絡を待つ女性がこれに当たります。

1人の時間だからこそ、自分自身を研磨できる方法もあるはずです。相談者さんもそれを見つけてみてください。携帯やスマホばかり気にして、返信の有無に一喜一憂するのは時間の無駄。その間、ほかにできることが山ほどあります。

あとは、自分から連絡することを必要以上に怖がらないことも大切です。奥手な女性や「誘うのは男性から」と考える女性は連絡をひたすら待つ傾向がありますが、多忙な男性が相手だとそのまま縁が切れてしまうことも考えられます。

もしまた何かありましたら、いつでも連絡をください。彼と相談者さんの距離が、少しずつ近づきますように。願っています。

※写真と本文は関係ありません

著者プロフィール

内埜さくら(うちの さくら)
恋愛コラムニスト。2,000人以上の人物取材の経験で磨かれた、鋭い洞察力が武器。著書は『恋がガンガンうまくいく魔法のフレーズ80』(講談社)。無料のメール恋愛相談は年間200人以上の男女が利用、リピーターも多い。相談を休止中の場合もあるので詳細はブログまで。恋愛コメンテーターとして『ZIP!』(日本テレビ)、『スッキリ!!』(日本テレビ)、『ばらいろダンディ』(MX-TV)などのテレビやラジオ、雑誌にも多数出演。