財務省は22日、2014年末の日本の対外資産負債残高を発表した。それによると、日本政府や企業、個人が海外に保有する資産から負債を差し引いた対外純資産残高は、前年末比12.6%増の366兆8,560億円となった。増加は4年連続で、3年連続で過去最高を更新した。円安により外貨建て資産評価額が増加したことが主な要因。
日本は比較可能な1991年以来、24年連続で対外純資産が世界1位となった。2位は中国の214兆3,063億円、3位はドイツの154兆7,055億円だった。
対外資産残高は前年末比18.5%増の945兆2,730億円と、6年連続の増加。 外貨建て資産の為替相場変動に伴う円評価額が64兆4,000億円増えたほか、居住者による対外資産の取得超が36兆6,000億円増、居住者が保有する外国証券の価格上昇に伴う評価替え等が9兆4,000億円増などとなった。
対外負債残高は前年末比22.6%増の578兆4,160億円と、5年連続の増加。非居住者による本邦資産の取得超が34兆7,000億円増、外貨建て負債の為替相場変動に伴う円評価額が17兆5,000億円増、非居住者に保有されている本邦証券の価格上昇に伴う評価替え等が14兆7,000億円増などとなった。