作家で歌手の辻仁成が、21日に放送されたフジテレビ系バラエティ番組『アウト×デラックス』(毎週木曜23:00~23:30)にゲスト出演し、息子との絆を語った。
昨年7月に女優の中山美穂と離婚した辻。現在はフランス・パリに在住し、11歳になる息子を男手一つで育てている。息子が通っているフランスの小学校は年の半分が休みであることから、辻が日本で仕事をするのは好都合。当初は息子をフランスの友人に預けていたが、その友人の家で「パパが飛行機事故にあったら、僕はたった1人になっちゃうじゃないか」と涙を流していたことがきっかけで、今では日本に連れて帰るようになったという。
辻にとって、息子は「僕が1番尊敬している人間」。ある日、将来の夢を聞いたところ、返って来た言葉は「親みたいな派手な仕事はしたくない。自分は地道にコツコツ生きていって、世界で1番ちゃんとしたお父さんになって、家族を幸せにして、奥さんと4人で暮らしたい。できればパパも一緒に暮らしてほしい」だった。
中山の存在は「すっかり忘れた」という辻だが、12年を過ごした家族を失った心の傷はいまだに癒えていないという。幸せな頃を思い返すと泣きそうになってしまうため、3人の写真は処分してしまいたくなるが、息子のために地下室で保管。写真を入れたダンボールには、息子に宛てて「10年後、開けたければ開けろ。覚悟しろよ」と書かれている。
そんな辻の苦悩を傍らで見てきた息子は「反抗期に入ってるけど反抗しない」。手伝うことなどに関して、「俺とお前しかいないんだよ。どうする? パパの左腕は五十肩で上がらないんだよ?」と選択肢を与えると、息子は「うん、やるよ」と従う。辻は「そういう友だちというか。それを真剣にやってくれる息子を尊敬できる」「あいつでよかったなと思います」と息子の素直な一面を愛おしそうに振り返りながら、同番組MCで昨年第1子を授かった矢部浩之を前に「僕はあなたよりは不幸せだけれども、そういう意味では幸せかもしれない」と誇らしげに語った。