LIXILは21日、ドイツの現地子会社Joyou(ジョウユウ)が破産手続きの申し立てを検討していると発表した。Joyouが破産した場合は、株式価値で約250億円の損失が発生する可能性があるという。
Joyouは20日(ドイツ現地時間)、現地法令に基づく損失の発生の通知および第1四半期の財務報告の公表延期の決定を公表し、その中で、執行役会が現在実施中の調査の状況に基づき、執行役会が破産手続開始の申立義務を負うかについて現在検討していると発表した。
LIXILの発表によると、Joyouの子会社で実施している特別監査の結果、売上、負債および利用可能な現金の額が、2014年度のJoyouの財務報告にて報告された各金額から、大きく乖離していることが判明。このため、Joyouの2014年度の財務報告における純資産、財政状態および利益の状況についても、過度に良く見せられていた可能性があるという。
LIXILは、GROHE Group(グローエ)を通じてJoyou株式を間接的に所有しており、Joyouが破産手続き開始を申し立てた場合、株式価値で約250億円、債務保証で最大約160億円の損失が発生する可能性がある。同社はJoyouの決定に関して、2016年3月期決算への影響を精査中で、決算発表日は決定次第、速やかに公表するとしている。なお、定時株主総会は予定通り6月下旬に開催する予定だ。