厚生労働省は14日、2014年の「職場での熱中症による死傷災害の発生状況」を公表した。
死亡者は12人
調査の結果、2014年の「職場での熱中症による死傷者(死亡・休業4日以上)」は423人(2013年比107人減)。うち死亡者は12人(2013年比18減)であった。
熱中症で死亡した12人の状況をみると、「WBGT値(暑さ指数)の測定を行っていなかった」(11人)、「計画的な熱への順化期間が設定されていなかった」(10人)、「定期的な水分・塩分の摂取を行っていなかった」(8人)、「健康診断を行っていなかった」(7人)と、基本的な対策が取られていなかったことが分かった。
業種別に死傷者をみると、最も多いのは「建設業」(死傷者144名)、次いで「製造業」(死傷者84名)となり、両業種合わせて全体の約5割を占めた。
2015年の熱中症予防対策
厚生労働省は、昨年死傷災害が多く発生している建設業と建設現場に付随して行う警備業、製造業を重点業種に設定し、職場における熱中症予防対策を重点的に実施する予定。