風がさわやかな季節ですね。休みの日ともなれば、お出掛けに忙しく、家にはほとんどいないといった方も多いのではないでしょうか。でも、今のうちにお住まいの周りを見直しておくと、夏になった時に、快適に過ごせるのをご存知ですか? そんなテクニックをご紹介させていただきます。
今年の夏も猛暑の予感!?
2月に発表された、全般暖候期予報によると、北・東・西日本では、6月から7月の梅雨の時期は、平年同様の曇りや雨となり、梅雨明け後は、北日本では、平年に比べ晴れの日が少なくなりますが、東・西日本では、平年と同様に晴れの日が多いとの予報。沖縄・奄美では、5月から6月の梅雨時期は平年と同様に曇りや雨の日が多く、梅雨明け後は平年と同様に晴れの日が多くなるとの予報。平均気温は、東日本は、平年並かまたはそれ以上の気温になる予測が40%。つまり、東日本は酷暑になる予測となります。北日本は、平年より低い気温と高い気温の予測がともに30%であるため、平均すると平年並の暑さの予測となり、西日本、沖縄・奄美地方では、平年よりやや暑くなると予想されます。
今年は、関東・東海を中心に広い範囲で酷暑の予報。それ以外の地域でも、平年並かそれ以上の暑さとなりますので、熱中症対策など、暑さへの対策を心がけておく必要があります。
暑さ対策は、今から始めないと間に合わない!
暑くなったらエアコンを使う、今の日本ではもう常識です。でも、帰宅してエアコンをつけてもなかなか部屋が涼しくならない、そんな経験をしたことがある人も多いことでしょう。それは、留守中に部屋の中が熱せられ、その熱がどこにも発散されずに、閉め切った部屋にこもってしまうため。そんな部屋では、いくら高性能のエアコンといえど、冷やすのに時間も電気代もかかってしまいます。部屋に熱をこもらせないために、今から準備したいのが、グリーンカーテンです。グリーンカーテンとは、つる性の植物をカーテンのように育て、窓から入る日差しを和らげ、室内に入り込む熱量を減らすもの。遮光効果のみならず、植物の性質として、吸収した水分を葉の気孔から蒸発させる、蒸散作用で葉の周囲の気温を下げる効果もあり、冷却効果もあります。
グリーンカーテンの準備は、5月中に
グリーンカーテンは、つる性の植物を育てて作ります。そのため、植物が夏までにきちんと育ってくれないと、グリーンカーテンは成功しません。ですので、5月からの準備が大切となります。手軽に始めるなら、苗を買ってくるのが楽です。この時期なら、ホームセンターなどで手軽に苗が購入できます。グリーンカーテンで有名なのは、ゴーヤです。それは、ゴーヤの葉がやわらかな黄緑色で、形もギザギザが多いため、日差しを遮りすぎず、かつ、遮光、冷却効果が望めるからです。また、なった実をゴーヤチャンプルなどでおいしく食べられるというのも人気の要因。ゴーヤにはさまざまな種類がありますが、最近、グリーンカーテンで育てる品種としては、苦みが少なく食べやすい、アップルゴーヤが特に人気のようです。
苗ではなく、種から育てることももちろん可能です。その場合、まだ5月中は気温の低い日もあるため、プランターや地面へ直にまくのではなく、本葉が3枚ほど生えるまでは、小さなポットなどで温度管理をして育てると、成功率が高くなります。
他にも、きゅうりやへちまも食べる楽しみがあるグリーンカーテンとして人気です。
食べる楽しみよりも、花を愛でたいという方には、朝顔や、クレマチス、トケイソウなどもグリーンカーテンとして仕立てることが可能なので、おすすめ。クレマチスヤトケイソウは、多年草ですので、1年でおしまいになる他のグリーンカーテンと違い、育てる楽しみもあります。落葉種もあるので、冬の日照も守れます。
また、最近注目を集めているのが、パッションフルーツ。こちらはトケイソウの仲間です。病期や害虫もほとんどなく、果実を楽しめると人気です。
他に準備するものは?
植える植物が決まったら、あとはグリーンカーテンに仕立てるために必要なものを揃えます。ネットが絶対に必要! と思われる方が多いのですが、例えば朝顔のように、茎自体が伸びて巻きつく物の場合、目の細かいネットだと巻きつきにくく、うまく育ってくれません。このような植物は、ネットよりも、紐の方が適しています。ゴーヤやキュウリ、ヘチマのようにヒゲのような細いつるを巻きつけるタイプは、ネットが適しています。
直に庭へ植える場合には必要ありませんが、ベランダで育てる場合には、プランターや培養土も必要です。30~50Lのプランターを2つ用意します。他に、ネットを貼るための支柱、そして肝心の苗(種)が必要です。植物を育てるために必要な、肥料、スコップ、じょうろなども用意しましょう。ホームセンターなら全て一度に揃いますが、物によっては100均ショップなどでも扱っているので、探してみてください。一度揃えれば、来年もまたグリーンカーテンを作る時に苗と減った分の肥料だけ用意すればいいのでエコですね。但し、植物には連作障害というものがあり、同じ土で同じ植物を続けて育てると、成長が悪くなり、実がならなくなるということがあります。ですので、プランターは2つ用意し、片方にはゴーヤ(ウリ科)、もう片方には、朝顔(ヒルガオ科)を植え、翌年にはその逆にするのがおすすめです。
今から準備して、今夏はグリーンカーテンの恩恵を充分に享受してください。
株式会社回遊舎
"金融"を専門とする編集・制作プロダクション。お金に関する記事を企画・取材から執筆、制作まで一手に引き受ける。マネー誌以外にも、育児雑誌や女性誌健康関連記事などのライフスタイル分野も幅広く手掛ける。近著に「貯められない人のための手取り『10分の1』貯金術」「J-REIT金メダル投資術」(株式会社秀和システム 著者酒井富士子)、「NISA120%活用術」(日本経済出版社)、「めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った世界で一番わかりやすいニッポンの論点10」(株式会社ダイヤモンド社)、「子育てで破産しないためのお金の本」(株式会社廣済堂出版)など。