日本銀行は14日、2015年4月のマネーストック速報を発表した。それによると、現金通貨や預金通貨などを合わせた指標「M3」の平均残高は前年同月比3.0%増の1,219兆2,000億円となり、過去最高を更新した。伸び率は前月と同率だった。
M3の内訳を見ると、現金通貨と預金通貨で構成される「M1」は前年同月比4.9%増の617兆7,000億円で、伸び率は前月より0.1ポイント縮小。M1のうち現金通貨は同4.3%増の85兆4,000億円、預金通貨は同5.0%増の532兆3,000億円となった。このほか、準通貨は同0.9%増の566兆3,000億円、CD(譲渡性預金)は同4.3%増の35兆2,000億円となった。
M3からゆうちょ銀行への預金を除いた「M2」は同3.6%増の904兆2,000億円で、伸び率は前月と同率。M3に投資信託や国債を加えた「広義流動性」は同3.1%増の1,601兆2,000億円で、伸び率は前月から0.2ポイント縮小した。
マネーストックは、通貨保有主体が保有する通貨量の残高(金融機関や中央政府が保有する預金などは対象外)が基本となる。通貨保有主体の範囲は、居住者のうち、一般法人、個人、地方公共団体・地方公営企業が含まれる。このうち、一般法人については、預金取扱機関、保険会社、政府関係金融機関、証券会社、短資等を除く法人となる。なお、速報値は後日修正される場合がある。