浮気の現場を押さえられても苦しい言い訳をする男性……っていませんか?

たとえ浮気の現場を押さえられたとしても、苦しい言い訳をしたり嘘をついたりする男性っていますよね。もちろん個人差はありますが、たいていの男性は嘘をつくと彼女やパートナーにバレるのも事実です。どうして男性の言い訳や嘘はバレやすいのでしょうか。

男の子の前では保護者は嘘をつきやすい?

男性の言い訳や嘘という不誠実な言動に関しては、アメリカのジョージ・メイソン大学のDaniel Houser氏らが興味深い研究をしています。その内容はというと、実験協力者たちが表と裏が緑と青の2枚のコインを投げ、2枚とも緑がでた場合のみ報酬をもらうことができるという実験です。

この実験は、監督者のいない部屋で行われ、実験協力者たちは与えられた用紙に結果を自己申告することが求められました。このとき、実験協力者は親のみ、親と子が同室する場合などの条件が設定されていました。そして、自己申告で報告された実際の勝率と、この実験の予想勝率を比較することで、実験協力者たちの誠実度を測定しました。

その結果、親と子ども一緒の場合は子が女の子の場合よりも男の子の場合で、自己申告された勝率が予想勝率を大きく上回ったのです。つまり、親は子どもが男の子の場合に、女の子の時より多く嘘の自己報告をしていたんです。おそらくこれは、実験のときだけに限らず、日常的にもそうなのでしょう。男の子は女の子に比べ、嘘をつくことが平気な環境で育つことになり、それにより自分自身も嘘をつきやすくなるということもいえるのではないでしょうか。

言い訳や嘘など不誠実な環境で育つことによって、言い訳や嘘が当たり前になる。当たり前になりすぎて、違和感を覚えなくなるかもしれません、そして自分自身も言い訳や嘘をつくことが平気なので、たとえバレバレでも思わず言い訳や嘘が出てしまう……。

それに対して女性は、実験結果からすると言い訳や嘘の少ない環境で育つことになります。その結果、言い訳や嘘に敏感になっているのかもしれません。つまり、男性が言い訳や嘘がヘタなのではなく、女性が言い訳や嘘を見抜きやすいのだと思います。

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著者プロフィール

平松隆円
化粧心理学者 / 大学教員
1980年滋賀県生まれ。2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。京都大学研究員、国際日本文化研究センター講師、チュラロンコーン大学講師などを歴任。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。魅力や男女の恋ゴコロに関する心理に詳しい。
現在は、生活の拠点をバンコクに移し、日本と往復しながら、大学の講義のみならず、テレビ、雑誌、講演会などの仕事を行う。主著は「化粧にみる日本文化」「黒髪と美女の日本史」(共に水曜社)など。