SBIホールディングスはこのたび、英国の大手ヘッジファンド運用会社であるInternational Asset Management(以下IAM社)と提携に関する覚書を締結し、IAM社からSBIグループの金融機関各社の自己運用向けおよびSBIグループの顧客投資家向けに、様々なヘッジファンド投資商品の提供を受けることとなったと発表した。
IAM社は1989年に設立されたロンドン、ニューヨーク、ストックホルムに拠点を設けるヘッジファンド運用の大手で、17名のインベストメントプロフェッショナルを抱え資産運用業務を行うほか、約8,300名のヘッジファンドマネージャーのデータベースを保有し、ファンド・オブ・ファンズ方式での運用も行っているという。同社は富裕層の資産運用会社(ファミリーオフィス)や機関投資家を顧客の中心として25年以上に渡るオルタナティブ運用を行い、同期間での標準偏差は6.8%、年平均利回りは9.2%と安定的かつ競争力のあるトラックレコードを有し、運用資産規模は約41.5億米ドル(約4,980億円、1米ドル=120で換算、3月末時点)に達しているという。
このたび締結した覚書に基づき、IAM社はSBIグループに対し、目標リスク・リターンの異なる複数のファンド・オブ・ヘッジファンズを設立し、SBIグループの金融機関各社の様々な自己運用ニーズへの選択肢を提供するとしている。また、SBI証券などSBIグループ各社の顧客である投資家に対しても専用のファンドを設立し、個人投資家等へヘッジファンドへの新たな投資機会を提供することも予定しているという。
2013年4月の日本銀行による異次元の金融緩和以降、2015年1月には長期金利の指標となる10年物国債の利回りが一時史上初めて0.1%台に突入するなど、保険会社などの機関投資家にとって安定的な収益確保が厳しい状況にあるという。このたびのIAM社との提携により、このような環境下でもSBIグループの金融機関各社の自己運用において、安定的かつ比較的高い投資利回りの確保を目指していくという。また、SBIグループの顧客投資家に対してもこれまで以上に幅広い投資商品の提供を可能とすることで、多様な顧客ニーズをより充足できるものと考えているとしている。