ゴールデンウィークが明けて「会社に戻らねばならぬ……会社員の休みとはかくも短きものか……」と嘆息を漏らす新入社員の方々も、さぞ多かろうと思います。 5月病なんていうものもありますが、新入社員においては「また怒られる」「またよく分からないことやらなきゃいけない」など、自分の業務を

楽しめていない

ことからくる症状であることが多いです。その理由は

新入社員の特権

を活用していないから……かもしれません。
以下に新入社員だからこそ、それだけで褒めてもらえる技を、会社員4年目になった筆者の経験談を踏まえつつご紹介します。

(1)とりあえず声を張る

筆者、とにかく声が小さい。というか何をやるにも人見知り根性からビクついてしまい、蚊の鳴くような声しかでなくなります。
若手社員って声が小さいと逆に目立つので、それだけで怒られたり、陰口を言われたりします。

例えば出退勤の「おはようございます」「お先に失礼します」、これだけでも声を張ると、「元気があっていいね」と褒められます。

(2)めっちゃメモを取る

何かとメモをとるだけで「ちゃんと聞いている雰囲気」が出ます。諸先輩をぶちギレさせない方法でもありますね。
「アイツはよくメモをとって、勉強しているよ」と言わせたら、こっちのもんです。

もちろん業務上の備忘録にもなりますから、「何度も同じことを質問してキレさせる」こともなくなるでしょう。
(コミュ障は質問したくてもできなくて、そのまま仕事を進行させてミスるパターンが多いんですよね!)

(3)できるだけ「即時対応」する

「あれどうなった?」と言わせないというスキルを持っている新入社員は重宝されます。押し付けられた雑用や面倒くさい業務こそ、速攻で片づけてください。
僕は人の命令をこなすのが絶望的に苦手なんですが、速攻でやってしまったほうが後々楽だと気付きました(この発見に丸3年かかりました)。

電話なども同じで、一瞬の躊躇をしているうちに、先輩が取ってしまったりします。面倒くさいとは思いますが、後からグチグチ言われるほうが100倍面倒くさいので「即座対応」、心がけましょう。

(4)「喜ばれること」に敏感になる

言われたことをこなすのが苦手な僕ですが、それでも何とかやってきました。
しかし、落とし穴があります。
それだけでは満足しない人がいるのです!
要は「これを(+αとして)やっといたら、喜ばれるはず」という意識を、何をするにも持ちましょう。

「何で頼まれてもないこと、やらにゃならんの?」「最初からそういうふうに指示しろよ」という気持ちも十二分に分かりますが、自分の評価に繋がって、結果的に職場環境が良いものになるので捨てたものでもありません。
(たまに「余計なことするな」と怒ってくる人もいるので混乱しますが、次第に仕事の全容がわかれば解消されます)

(5)よく笑う

表情が固い、少ない若手社員は「愛想がない」と陰口を叩かれます。
だから、よく笑うようにしましょう。意識的に。

筆者は超コミュ障ですが、これだけはできました。言葉はでませんが、とにかく笑います。何度、救われたことでしょうか。

(6)会議でとりあえず発言する

仕事が分からないから喋れないというのは分かりますし、喋った結果、「何言ってんだコイツ?」と思われたくない気持ちも分かります。

それでも、喋ってください。
若手社員が発言しているだけで満足する人種が世の中にはいます。
とにかくチャンスをうかがって、喋れると思った瞬間には、すかさず何でもいいので発言してください。

(7)素直であり続ける

会社ではいろんな不条理がありますし、理解できる範疇を超えている言動をとる人もいます。もっとライトな部分には仕事や業務への応対で、自分の考えとは異なることを薦めてくる人もいます。

そんなとき、できるだけ素直でいてください。
反論するほうが面倒くさいですし、何より少なくとも自分よりは経験値のある人がほとんどなのですから、まずは言われた通りにやってみることも重要です。

しかし、一人の人間として、絶対に迎合できない部分があるならば、それは貫いてほしいと、個人的には思います。

(8)楽しむ努力をする

月並みな言葉かもしれませんが、楽しみは提供されるものではありません。意欲的に楽しめないと、会社なんて命令されることの繰り返しですから、楽しいわけがありません。もしくはベルトコンベアの一部になるか。

人が楽しいと思える瞬間の一つに「自分の創造性を発揮して成果を出したとき」というのがあります。ぜひ挑戦してほしいと思います。

最後に

筆者は社会人4年目に突入して「フヒヒッ、僕何も分からない新米なんですゥ」と鼻汁を垂らしながら困難を回避することができなくなってきました。 今だからこそ使える技、おおいに活用してください。

※画像は本文とは関係ありません


武野光
平成2年生まれ。「TOEIC未受験」「サークル未所属」「友達の数が片手未満」といった状況から就職活動に挑み、その体験から得た教訓をつづったブログ『無能の就活。』が大きな反響に。現在はサラリーマンと兼業で作家活動を行う。著書に『凡人内定戦略』『凡人面接戦略』(中経出版)、『就活あるある ~内定する人しない人~』(主婦と生活社)など。マイナビ2016でも、マンガ『キミ! さいよー』(石原まこちん/小学館)内で、一言コラム平成ベビーの就活用語辞典掲載