キヤノンは5月11日、デジタル一眼レフカメラ「EOS」シリーズ向けの交換レンズ「EF50mm F1.8 STM」を発表した。発売は5月下旬で、希望小売価格は税別19,500円。

EF50mm F1.8 STM

EF50mm F1.8 STMは、50mm単焦点、絞り開放値F1.8の標準レンズ。1990年12月の発売以来、約25年に渡ってのロングセラーとなった「EF50mm F1.8 II」の後継製品だ。APS-Cサイズのセンサーを搭載したカメラでは、ポートレート撮影に向く80mm相当(35mm判換算)の画角となる。

EF50mm F1.8 STMの光学設計は、EF50mm F1.8 IIから変更なく継承したものだが、デジタルカメラに最適化したコーティングを施し、フレアやゴーストを軽減した。また、STM(ステッピングモーター)を採用し、従来モデルのDCモーターよりも、静かで滑らかなAF駆動を実現。フルタイムマニュアルフォーカス機構を搭載したことで、ワンショットAFモードのまま、MFによるピント調整が可能だ。

最短撮影距離と最大撮影倍率の性能も向上。従来の45cm/0.15倍から、EF50mm F1.8 STMでは35cm/0.21倍となり、被写体により接近して大きく写せるようになった。絞り羽根は従来の5枚から7枚の円形となり、より丸いボケ形状を得られる。

金属製のマウントやブラックリング、梨地仕上げの塗装など、高級感のあるデザインを採用。サイズは口径69.2mm×全長39.3mm、重量は約160g。従来モデルに比べ全長は約1.7mm短縮、重量はSTMの搭載などがあり約30g増加した。フィルター径は49mmで、こちらも従来の52mmから変更された。

なお、EF50mm F1.8 STMの発売に伴い、前モデルEF50mm F1.8 IIは生産終了となる。

標準で付属するレンズキャップ「E-49」

別売の純正レンズフード「ES-68」。一体型フードにして、従来よりも取り付けやすくした