帝国データバンクはこのほど、株式上場意向に関するアンケート調査の結果を発表した。IPO(新規株式上場)の意向がある企業を業種別に見たところ、前年に続いて「サービス業」が51.5%で最も多かった。
「サービス業」のうち、「情報サービス業」の割合は25.9%と全体の4社に1社に上った。「サービス業」に次いで、「製造業」が17.8%、「卸売業」が13.4%と続き、これらの中では「電気機械製造業」の5.3%、「機械・器具卸売業」の7.0%が上位に入った。
地域別(本社所在地)では、関東が54.0%(東京都44.8%)でトップ。ただ前年と比べると、関東の割合は3.3ポイント減少した一方、東海、北海道、中国、四国の割合は増加しており、地方でもIPO機運が高まる兆しが見られた。
IPOの目的を尋ねたところ、「知名度や信用度の向上」が72.4%で最多となり、次の「優秀な人材の確保」は66.3%と前年より14.9ポイント増加した。IPOの予定時期については、「今後5年以内」が42.3%を占めた。
IPOの予定市場を聞くと、「東証マザーズ」が51.0%で最も多く、調査開始以降で初めて半数を超えた。IPOの検討に当たり特に強化すべきと考える点としては、「コンプライアンス、内部監査体制の充実」が56.3%に上った。
調査期間は2015年3月6~19日、調査方法は郵送。回答数1,309社のうちIPO意向が「ある」と回答した359社を分析した。