出光興産は7日、2015年3月期(2014年4月1日~2015年3月31日)の連結決算を発表した。それによると、原油価格の下落や円安などが影響し、純損益は1,379億5,800万円の赤字となった。最終赤字となるのは2005年3月期以来10年ぶりで、2006年の上場以降では初めて。前期は362億9,400万円の黒字だった。
売上高は前期比8.0%減の4兆6,297億3,200万円、営業損益は1,047億9,800万円の赤字、経常損益は1,076億1,800万円の赤字となった。原油安により1,333億円の在庫評価損が発生したほか、資源事業での減損損失の増加などにより695億円の特別損失を計上した。
国内石油製品需要は、輸送需要が堅調だった軽油はほぼ前年度並みだったものの、消費増税による買い控えや夏場の天候不順などにより、ガソリンや灯油は減少した。また、電力向け重油も節電効果などの影響で減少し、石油製品全体では前年度を下回ったという。
2016年3月期(2015年4月1日~2016年3月31日)の連結業績予想は、売上高が前期比6.0%減の4兆3,500億円、営業利益が920億円、経常利益が890億円、純利益が560億円を見込んでいる。