数多くの候補から自分好みのものを選択できるAndroidデバイス。高度なカスタマイズが可能なことも魅力であり強みです。しかし、その反面、わかりにくさを指摘されることもあります。ここではそんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、「Android WearがApple Watchより優れている点は?」という質問に答えます。
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Appleが「Apple Watch」を発売しました。機能はもちろん、腕時計としての質感・高級感を強く意識した仕上がりで、話題性はじゅうぶん。発売開始はAndroid Wearが先行していますが、台数ベースでApple Watchが追いつく日は近いでしょう。相当数の予約が入っていますから、すでに抜かれている可能性もあります。
話題を集めるApple Watchを尻目に、Android Wearも着々と進化を続けています。これまでもAndroid Wearに直接楽曲を取り込み再生する機能や、GPSのサポート(GPS搭載の端末が対象)といった新機能をアップデートのつど投入してきました。そして近々公開されるアップデートでは、「Wi-Fiのサポート」が予告されています。この機能は、Apple Watchに対するアドバンテージになりそうです。
Anroid WearでWi-Fiがサポートされると、母艦である(ペアリングした)Android端末を介さず、Wi-Fiアクセスポイントへ接続できるようになります。Android Wearが自律的にインターネットに接続できるようになれば、活用の幅は大きく広がります。
しかも、インターネット越しに母艦のAndroid端末と通信できるので、遠く離れた場所にあるAndroid端末から通知を受けることも可能です。スマートフォンを自宅に置き忘れた場合でも、Android Wearが手首にあれば、届いたメールに必要最低限の内容で返信することもできます。
一方のApple Watchも、Wi-Fiで通信することは可能ですが、いまのところBluetoothからバトンタッチを受けて通信する役割で、自律的にWi-Fiアクセスポイントへ接続することはできません。ペアリングしたiPhoneが近くになければインターネットにはアクセスできず、用途は時計/タイマーや身体情報測定ツール、ミュージックプレイヤー程度です。いずれはApple Watchでも対応するのかもしれませんが、「母艦を自宅に置き忘れたときでもなんとかなるのはAndroid Wear」という状況はしばらく続きそうです。