京王電鉄はこのほど、高尾山口駅で実施していたリニューアル工事を4月24日で完了したと発表した。日本を代表する建築家、隈研吾氏のデザインにより、「高尾山の玄関口としてふさわしい"自然と調和し、和を感じる""わくわくする"雰囲気をもった駅舎」(京王電鉄)に生まれ変わった。

高尾山口駅外観イメージ

コンコースイメージ

新駅舎は、高尾山薬王院をイメージしたダイナミックな屋根が特徴的な外観に。高尾山の杉並木のイメージに合わせた杉材を内外装のおもな仕上げに採用し、日本古来の多様な木組みを用いて高尾山の魅力を表現したという。ホームにはあんどん風の照明を灯し、案内板に天狗を入れるなど、高尾山の玄関口にふさわしい演出も施した。

歩行者広場は従来より拡張し、待ち合わせの他にイベントにも活用できるスペースに変貌。トイレは登山やハイキングといった荷物が多い利用者でも便利に使えるよう、スペースの拡張と個室の増設を実施。奥行のある荷置台やパウダーコーナーも備えた。訪日外国人旅行者に配慮し、外国人向け無料Wi-Fi(KEIO FREE Wi-Fi)や海外発行のクレジットカードが利用できるATMも設置。LED照明の採用や節水型トイレの導入などにより環境性も高めた。

京王電鉄は高尾山口駅リニューアルに続き、同駅前で自社掘削の源泉を用いた日帰り入浴施設建設にも着手しており、今年秋の完成をめざす。入浴施設は鉄骨造り地上2階建てで、建築面積約1,085平方メートル、延床面積約1,775平方メートル。和の雰囲気を持つ建物とし、食事処やリラクゼーションコーナーなども併設する予定だ。