金融庁は24日、3月に実施した2014年12月末現在のNISAの口座開設数及び買付額について調査した「NISA口座の開設・利用状況調査」の結果を発表した。それによると、12月末時点の総購入額2兆9770億円に対して、残高、払出し(売却)額や配当金の合計金額が3兆3230億円と、3460億円増えていることがわかった。

同調査は、2014年1月1日~12月31日の1年間、NISA取扱全金融機関713法人に対して行われた。

NISAの2014年12月末時点の総合口座数は825万3799口座で、2014年1月時点の約492万口座から1年で約333万口座、67.6%増加した。NISA総購入額(総買付額)は2兆9769億6913万円で2014年6月30日時点の約1兆5631億円から6ヶ月で約1兆4138億円、90.5%増加したという。

また、総残高額2兆7977億8542万円、総売却額4012億9483万円、課税口座への払出し額3億9887万円、総受取配当金額1234億7732万円の合計額は3兆3229億5644万円となり、総購入額2兆9769億6913万円よりも、3459億8732万円、約3460億円増えた結果となった。

年代別の口座数を見ると、60歳代以上の割合は56.7%と、2014年1月時点の60歳以上の割合(63.3%)より6.6%低下し、50歳代以下の割合が増加しているという。口座開設数の伸び率は、高齢者層に比べて若年層の伸び率が大きく、20~40歳代の口座数は1年で倍増していることがわかった。

口座全体の稼働率は45.5%。年代によらず、投資金額は80~100万円の口座が最も多い結果となった。また、20~40歳代の購入商品の内訳は、上場株式の割合が他の年代と比べ若干大きいことがわかった。

購入商品別内訳を詳しく見ると、投資信託が1兆9439億8383万円(65.3%)と最も多く、次いで上場株式の9705億4972万円(32.6%)、ETFの343億3191万円(1.2%)、REITの281億368万円(0.9%)と続く結果となった。