俳優の堤真一と女優の戸田恵梨香が、7月にスタートするフジテレビ系の連続ドラマ『リスクの神様』(毎週水曜 22:00~22:54)で、ドラマ初共演を果たすことが27日、明らかになった。
同ドラマは、昨今ニュースをにぎわせる企業の不祥事や、個人間のドラブルから、巻き込まれた人たちを救う危機管理専門家たちを描いた作品。堤は、業界内で"the God of risk"(リスクの神様)と呼ばれる伝説の危機管理専門家・西行寺智を演じる。
西行寺は、日本最大の商社・サンライズ物産に危機対策室長として雇われ、この会社の出世頭のキャリアウーマン・神狩かおりを戸田が演じる。かおりは、東大卒の入社10年目で、次世代型バッテリー「LIFE」を世界的な電機メーカー・生島電機と共同開発し、合弁会社の商品開発担当役員に抜てきされるという、順風満帆なキャリアを重ねてきた。しかし、ある日「LIFE」を搭載した家電製品が相次いで発火するという事態が起き、リコール問題に発展。その後、危機対策室で西行寺と共に働くことになる。
堤は、戸田の印象について「どんどん大人の女優さんになってきたなあ、という印象です。今回、とても難しい役柄を演じられますが、彼女ならできるのは間違いないですし、そんな彼女をサポ―トできれば、と思っています」と期待。フジテレビのドラマで主演を務めるのは初めてで、民放の連続ドラマは『SP』(2007年)以来ということで「実は今、一番心配なのは"体力"です」と冗談めかしながら「まずは、気負わずに楽しい現場で、皆さんと一緒に作品づくりに取り組みたいと思っています」と意気込みを語っている。
一方の戸田は、堤に対して「"ユニークな関西の兄ちゃん"的な存在かと思いきや、周りを俯瞰(ふかん)してちゃんと見ている、内に秘める鋭さを持った方」と語り、堤演じる西行寺のキャラクターにも同じものを感じるという。
また、バリバリのキャリアウーマンで、企業の役員まで務めるという役に「まず、大人になったんだなぁと思いました」と苦笑い。「世の中を動かすことには大きな何かが必ずあるのだなと、裏を知ってしまうような気がして、悪いことをした子供のような気分になりました」と作品の舞台の大きさに驚きながら、「"すごい作品ができるぞ!"と確信していますので、全キャスト・スタッフのパワーに負けないように頑張ります」と自信を見せている。
堤演じる西行寺は、唯我独尊で、非常に慎重深く、目的のためなら手段を選ばない男。「危機こそがチャンス」など強い言葉で、多くの関係者の人生を守るために尽力する。一方の戸田演じるかおりは、"契約を取るためならどんな事でもする女"とウワサされ、上司や同僚とのトラブルが絶えないという強気な性格。この2人をはじめとする、登場人物のクールな掛け合いで息もつかせぬ展開を見せる、硬派な本格社会派ドラマとなる。
企画を担当したフジテレビの成河広明氏は「ドラマのテーマは"選択"です」と説明。西行寺のセリフにある"人は危機に陥った時、すべてを守ろうとする。でも、それは不可能だ。自分にとって最も大切なものは何か考え、何を守るか選択しなければならない"という言葉を引用しながら、「ワクワク、ドキドキのエンターテインメントでありながら、どこか強く心に残る作品をお送りできると確信しています」とアピールしている。
このほかのスタッフは、脚本・橋本裕志(『LEADERSリーダーズ』『潜入探偵トカゲ』など)、プロデュース・高丸雅隆(『大使閣下の料理人』『ストロベリーナイト』など)、演出・石川淳一(『リーガルハイ』『謎解きはディナーのあとで』など)。