JR西日本は今年度から、安全管理体制を第三者機関がチェックするしくみを導入する。福知山線列車事故発生から10年を機に、「二度と重大な事故を発生させない体制」をめざす。

JR西日本207系

JR西日本が評価を受ける第三者機関は、ノルウェーに拠点を置くリスクマネジメント会社「DNV GL」。第三者認証や検証業務などでグローバルな実績を持つ会社で、JR西日本は近日中にも日本法人と契約する予定だという。

「DNV GL」の日本法人は今後、JR西日本の監査部が実施する安全管理体制監査(内部監査)に同行し、安全管理体制や監査そのものについて客観的な評価や専門的な助言をJR側に提出することとなる。評価を受ける内容は、「情報伝達及びコミュニケーションの確保」「安全管理体制の構築・改善に必要な教育・訓練等」など、国土交通省の「安全管理規程に係るガイドライン」に記載の14項目。評価結果は公表する方針としている。

JR西日本の4月定例社長会見でも言及され、「現在の安全管理体制が有効に機能しているのか、形骸化していないのか、定期的に立ち止まって確認し、必要により改善を追加していくことが大切」とコメントしている。