一部の大学で提供されている"メガ盛り"の学食メニュー。その大学の名物となっていることも多いが、近年になって登場した気鋭の"メガ盛り"学食メニューもある。皇族の学び舎(や)として知られる学習院大学にも、約1年前に同校初の"メガ盛り"メニューが登場。気になるその全容を確かめてきた。
カレーはしっかり本格派
学習院大学はJR目白駅の目と鼻の先、歩いて30秒ほどの場所にある。同校「輔仁会館」内の学生食堂は、2014年4月に内装を新たにしたばかりとのこと。白を基調にした清潔感のある雰囲気だ。
こちらで提供している"メガ盛り"メニューが「メガ盛りカレー」(520円)だ。大き目の皿にたっぷりと盛り付けられており、トレーを持つとずっしりと重みを感じる。ライスは約500g、カレールーは同店のMサイズのカレー2杯分が入っているという。
食べてみると、カレールーは旨みと深みをしっかりと感じる本格的な味わい。辛さは抑え目で、大きめにカットされたニンジンやタマネギ、豚肉など具のボリュームも申し分ない。
同学食の店長・小原隆博氏によると、「ルーには独自にブレンドした調味料を加えています」とのこと。学習院ならではの隠し味が効いた味わいなのだ。
ちなみにこの「メガ盛りカレー」、カツ(120円)をトッピングすることでさらなるボリュームアップを図ることもできる。サクサクの衣で食感にアクセントが生まれ、最後まで飽きることなく食べられた。
学生と学食の距離が近い!
同メニューの提供は約1年前から始まった。小原氏によると、そのきっかけは運動部の学生からの要望だったという。もともとカレーライスはS・M・Lの3サイズで展開していたが、おなかをすかせた運動部の学生からは「Lでも足りない」という声も聞かれ、"メガ盛り"の開発に踏み切ったという。
同メニューは1日5食ほどがオーダーされるそうだが、同校で運動部の試合がある日にはもっと多くなるという。試合に来た他校の学生が"メガ盛り"にひかれてオーダーするのだ。同校における"メガ盛り"の歴史は古くはないが、早くも人気を集め始めている様子。
また、学生からの要望を反映させたメニューは「メガ盛りカレー」だけにとどまらない。同校の学食では学生とコラボレーションしたメニューも企画・販売しており、同校の国際協力団体「Anchor」の学生が考案したメニュー「TABLE FOR TWO」シリーズはその代表格だ。
「TABLE FOR TWO」はTABLE FOR TWO Internationalが主催しているプログラムで、同プログラムの対象となるメニュー1食の購入につき20円(学校給食1食分)が発展途上国の子どもたちに寄付されるという取り組み。学習院大学での対象メニューは「Anchor」の学生が考案しており、授業期間中の半月に1度、オリジナルのメニューが企画・販売されている。
学生との距離が近く、柔軟な姿勢を持った学習院大学の学生食堂。学内の"メガ盛り"好きが声を上げれば、次なる"メガ盛り"メニューも生まれるかもしれない。
※価格は全て税込。記事中の情報・価格は2015年2月取材時のもの