ソフトブレーン・フィールドはこのほど、30代~40代を中心とする既婚女性を対象に実施した「機能性表示食品制度」に関するアンケートの結果を明らかにした。調査は3月20日~26日にかけて行い、999名から有効回答を得た。

特定保健用食品や機能性表示食品の認知度と理解度ついて

「機能性表示食品制度」は、2015年4月1日に開始した新しい制度。メーカーが科学的根拠に基づく健康効果(成分)を持つ食品について、消費者庁にさまざまなデータを届け出て、受理されれば商品にその機能性を表示できる。

今回、1991年に開始した「特定保健用食品制度」(トクホ)とともに「機能性表示食品制度」について調査を行った。

「特定保健用食品制度」は、特定の保健効果を持つ商品について、消費者庁の審査に合格することでその保健効果を表示できる制度のこと。その認知度を尋ねたところ、「単語も制度の内容もわかっている」が35.4%、「単語を知っており、制度の内容も漠然とわかっている」が55.3%で、制度の理解が広く浸透していることがわかった。

一方、「機能性表示食品」は「単語も制度の内容もわかっている」は13.8%、「単語を知っており、制度の内容も漠然とわかっている」は53.5%だった。「単語は知っているが制度の内容はわからない」は23.7%で、認知度は高いものの、約4人に1人は内容までは理解していないことも明らかとなった。「単語も制度の内容もわからない」も9.0%見られた。

機能性表示食品制度に基づいて、含有成分の機能説明が記載されている場合の購入意欲についても尋ねている。トマトなどに含まれている「リコピン」の場合、「リコピン入り」の表記では15.7%に対し、「血管の機能をサポートします」との記載では23.6%と7.9ポイント上昇した。

成分表記のみと機能性の説明が記載されていた場合の購入意欲

記憶力をサポートする「EPA」や、血中中性脂肪に働きかける「DHA」、肌の乾燥に働きかける「コラーゲン」についても、「成分の機能性の説明」の表記があった方が、普段買っている商品より高くても購入する割合が各4.6ポイント、4.3ポイント、3.3ポイント高まることがわかった。

購入頻度が低い商品に、機能性の説明が記載されていた場合、購入意欲に変化があるか尋ねたところ、「購入意欲有り」は22.7%、「購入意欲無し」が19.5%と、購入意欲有りの回答が3.2ポイント上昇した。

購入頻度が低い商品に、機能性の説明が記載されていた場合の購入意欲