神奈川県横須賀市鴨居の横須賀美術館で、「ほっこり」をテーマにした美術展、「ほっこり美術館展」が行われる。開催日時は4月18日~6月14日、10時~18時まで。入場料は一般900円、高大生・65歳以上700円(全て税込)、中学生以下無料。

長谷川りん二郎「猫」1966年 宮城県美術館蔵

日本人の感性のありようを再考

同展は、従来「美」を基準に語られてきた美術作品を現在の感性を反映した「ほっこり」をキーワードにし鑑賞者の感覚や心情から捉え直すことで、日本人の感性のありようを再考しようというもの。

かわいらしいもの、幼いもの、小さいもの、素朴なものといった表現対象の属性による「ちいさきものたち」、丸いかたち、柔らかな色調といった作家の造形に注目した「かたちから生まれるもの」、鑑賞者に郷愁やせつなさといった感情を呼び起こすテーマや物語性をもつ「こころ動かすもの」という3つのテーマで構成される。

展示作品は、江戸時代の絵師・円山応挙の「木賊に兎図」や、歌川広重「名所江戸百景 浅草田甫酉の町詣」、長谷川りん二郎「猫」(1966年)、中澤英明「子供の顔-クマ」(2001年)、深堀隆介「四つの桶-和金(にきこがね)」(2009年)、鴻池朋子「まっすぐに向かってくる夏 たくさんの生きものの糞の匂いがする」(2001年)など。なお、会期中(5月11日)に一部展示替えを行う予定とのこと。

※長谷川りん二郎の「りん」はさんずいに「隣」で一字