バンクオブアメリカ・メリルリンチはこのほど、2015年4月のファンドマネージャー調査の結果を発表した。それによると、投資家は株式、債券ともに割高感が強まっていると考えており、「バリュエーション・バブルの形成への懸念」を示したことがわかった。
株式市場は過大評価されていると回答した投資家は25%で、2000年以降の最高水準を記録。債券市場についても過大評価されていると答えた割合は84%と、調査開始以来で最高値を更新した。さらに、市場が直面する最大のテール・リスクに「株式バブル」を挙げた投資家は13%と、2月の2%から11ポイント増加した。
投資家は、割高感は米国に集中していると考えており、68%が世界で最も過大評価されている地域は「米国」と回答。FRBの利上げについては、85%が年内に実施すると答えた。
FRBの金融引き締め開始が見込まれる中、投資家の18%がボラティリティに対して最も脆弱な資産クラスに「通貨」を挙げた。また、米ドルは過大評価されている回答した割合は13%に増加した。
日本については、日本株を「オーバーウエート」としている資産配分担当者は38%で、前月より2ポイント低下したものの、2006年以降で4番目の高水準となった。
調査期間は2015年4月2日~9日。グローバルな質問への回答者は145人、特定地域の質問への回答者は83人。