カルビーは4月20日、咀嚼(そしゃく)によって味覚を育むことを広めるため、小学生とシニアを対象にした「噛む教室」を、南千住ふれあい館(東京都荒川区)で開催する。
同イベントは、同社のグラノーラ商品「フルグラ」を使用した咀嚼(そしゃく)指導を実践している歯科医師の今村美穂先生 (M.I.H.O.矯正歯科クリニック院長)と共催で行う。グラノーラはよく噛(か)んで食べる食材であるため、咀嚼指導に適した食材であるという。
今村先生は、「咀嚼は多くの健康効用が期待できますが、そのひとつが味覚を鋭敏にすること」と語る。咀嚼が不十分だと、口の中に味が行きわたらず、食塩が多く含まれる濃い味を好むようになる。そこで噛(か)む指導「咀嚼の再学習」を行い、鈍った味覚を鋭敏にすると、薄味でも十分においしいと感じられるようになるという。
また、今村先生は共働きの子育て世代にかわり、シニア世代が子どもの食事をしている社会背景から、「子どもがシニア世代の濃い味付けに慣れている可能性がある」とも語った。シニア世代は咀嚼力の低下で、食べ物を丸飲みにする傾向にあるため、味付けが濃くなりがちだという。「シニア世代も子どもも、しっかり噛むことが塩分摂取を控える方法」と、咀嚼指導の有効性について述べた。
今回のイベントでは、小学生とシニアを対象に咀嚼指導を行う。口腔(こうくう)衛生の重要性に対する興味を喚起するため「咀嚼体験・グループワーク」を実施。脳の活性や集中力の増加、味覚の鋭敏など、噛むことによって得られる効能を学べる内容となっている。
対象はふれあい館を利用している小学3年生以上とそのシニア。時間は16時~16時45分。参加費は無料。荒川区の公式サイト「南千住ふれあい館」でも、情報を公開している。