ウェザーニューズはこのほど、2015年2~3月における花粉飛散状況を明らかにした。

今シーズンの都道府県別の花粉飛散傾向(北海道~京都府)

今冬は、暖かい日が増えた2月中旬に、西~東日本の広い範囲(関東、東海、近畿、中国、四国、九州)でスギ花粉の飛散シーズンに入った。関東地方は全国の中でも飛散開始が早い地域だが、今冬は2月上旬の寒さの影響で、シーズン開始が昨シーズンより2週間以上遅かった。

2月21日は九州北部、22日は中四国や北陸で「春一番」が吹くなど、西日本や北陸を中心に花粉が飛散しやすい条件がそろった。季節外れの暖かさとなる日もあり、2月下旬には西~東日本の広範囲で花粉シーズンが本格化。東北南部・北陸では、昨シーズンより数日~2週間程度、山形県では3週間も早くシーズンが始まった。

3月は西~東日本の各地で花粉が多く飛散した。3月中旬からは、東北でも暖かい日が続いたことで花粉の飛散量が多くなり、昨年よりも10日前後早くスギ花粉の飛散ピークを迎えた。現在は、西~東日本はスギ花粉のピークを過ぎ、ヒノキ花粉のピークとなっている。

今シーズンの都道府県別の花粉飛散傾向(大阪府~鹿児島県)

3月23日までの飛散量を集計したところ、東北~中部では昨シーズンよりも飛散量が多く、昨シーズンの1.7倍という結果になった。3月は晴れて気温が高くなる日が多く、スギ花粉の飛散ピークのタイミングが、昨年と比べると早かったことが理由として挙げられる。四国や九州ではもともと飛散量が昨年より少ない予想で、平均で昨シーズンの4割となっている。

2月1日~3月23日、花粉症の人から寄せられた症状報告を分析したところ、東北では昨シーズンより症状が重く、四国や九州では昨シーズンより症状が軽い傾向がみられた。関東・中部・近畿では、飛散量が昨年よりも増えているにも関わらず、症状報告の「非常にツライ」はそれほど多くないという結果が出ているという。