NECは4月1日、顔認証・画像認識技術を組み合わせて、大量の写真を自動的に人・料理・風景などに分類し、写真の検索や写真に関連する情報入手を行うクラウドサービスを発表した。同日からフォトサービスやSNS事業者向けに販売活動を行い、エンドユーザー向けサービスの提供開始は2015年9月を予定している。

ミートソースパスタを認識してスマホ画面に表示

このサービスは、NECの顔検出・顔照合エンジン「NeoFace」と、画像認識サービス「GAZIRU」を組み合わせて提供されるもの。利用者が撮影した写真の特徴をもとに、被写体に応じてカテゴリーごとに分類してくれる。顔検出に関しては、「NeoFace」が写真から人物を検出し、その顔画像を事前に登録した顔の特徴量データベースと照合することで各個人ごとに分類する。

人物以外の写真については、サーバー内に用意した様々な画像から学習した分類用データベースをもとに「GAZIRU」が料理・風景・その他などのカテゴリーに分類。例えば、パスタをナポリタン・カルボナーラ・ぺペロンチーノなどに分類することもできる。また、将来的には料理の画像から、その料理が提供されるレストランまで判定するなどの機能強化を計画してるという。

写真分類の流れ

利用イメージ

想定される活用例としては、スマートフォン向け写真管理アプリの付加価値が挙げられる。具体的には、利用者が保存した写真を様々なカテゴリーに分類、整理して表示し、目的の写真を簡単に見つけることができるサービスなど。また、料理の写真を種類ごとに分類し、同類の料理を提供する近隣レストランや有名シェフ、口コミなどの情報をレコメンド表示するアプリや、写真から花の種類を分類し、それぞれの花を見られる観光名所を紹介するアプリなども実現可能。事業者向けサービスの価格は税別月額600万円から。2017年度までに300万エンドユーザーの利用を目指すという。