説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「他のスマホよりiPhoneのほうが下取り価格が高いのはなぜ?」という質問に答えます。

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日本でiPhoneを取り扱う携帯電話会社のすべてが、iPhoneの下取りプランを用意しています。顧客のiPhoneを"いい価格"で引き取ることにより、他社からの乗り換えを促そう、あるいは他社への流出を食い止めようという営業施策です。古いiPhoneを高値で引き取ってもらえば、新しいiPhoneが安く手に入るわけですから、少しでも高値で引き取ってもらえるほうがメリット大です。

Android端末にも下取りプランが用意されていますが、どの携帯電話会社もiPhoneと比較すると安めの下取り価格を提示しています。約1年前に発売されたモデルであっても下取り価格は数千円程度、しかも対象機種限定です。iPhoneの場合、2011年発売のiPhone 4Sであっても、1万円を超える価格が提示されていますから、Androidに比べiPhoneのほうが下取り価格が高いことは確かです。

どの携帯電話会社も、下取りしたiPhoneの"その後"を明らかにしていませんが、なんらかの措置を施して中古市場に売却していることは確実でしょう。iPhoneにかぎらず、携帯端末の部品には貴金属/レアメタルが使用されているため、分解してもある程度の値はつきますが、1万円以上の価値があるとは考えられません。携帯電話会社が提示する下取り価格には、営業施策的な意味合いでの加算が含まれるにしても、Android端末との価格差を説明するのは困難です。

一方、海外に目を向けると、iPhoneの中古市場が成立しています。日本国内でもiPhoneの中古品は流通していますが、携帯電話会社のプランを利用すれば新品が割安に入手できることもあり、大量の中古品を賄えるほど市場規模は大きくありません。下取りされたiPhoneの多くは海外に流れている、と見るのが妥当でしょう。実際、「iPhone ニ手」(「二手」は中国語で中古品の意)でWEB検索すると、それなりのプライスタグが付けられた中古のiPhoneを容易に発見できます。

流通経路は不明ですが、iPhoneは中古市場で人気があるため、高値での引き取りが可能と考えられます