アイファイジャパンは25日、無線LAN内蔵SDメモリカード「Eyefi Mobi Pro」を発表した。新たにRAW画像の転送などに対応する。容量は32GBで、発売は27日から。価格はオンラインサービス1年分の利用料込みで9,980円となっている。
Eyefiは、無線LANチップを内蔵し、撮影したデジタルカメラの画像をワイヤレスでPCやスマートフォンなどに転送できるSDカード。同種製品の先駆けとして日本でも人気があり、新モデル「Eyefi Mobi Pro」ではRAW画像の転送に対応するなどの高機能化を図った。
RAW画像は、PCに転送する設定のほか、スマートフォンで受信してEyefiクラウド経由でPCにダウンロードする、という設定もできる。なお、すべての画像を送信済みの場合、Eyefi Mobi Proは電波を発しない省電力モードに移行し、消費電力は通常のSDカード並みに抑えられるという。
Eyefi Mobi ProにはEyefiクラウド1年分の利用料が付属しており、Eyefi Mobi Proで転送した画像はすべて自動的にEyefiクラウドにもアップロードされる。容量は従来通り無制限で、1年5,000円の料金を支払う限りすべての画像が保存される。
新たに日付やEXIFの情報、撮影場所などから画像を検索するスマートビュー機能を搭載。検索結果を保存しておけば、検索に当てはまる画像を自動的にアルバムとして登録する機能を備えた。
さらに、シーン判別機能による自動整理機能「スマートタグ」機能を4月後半に提供する。これはスタンフォード大学の研究成果を応用したもので、クラウド上の写真を解析して、「風景」「食事」「人物」といった10カテゴリ、80以上のサブカテゴリのタグを自動的に設定してくれる、というもの。タグを自動設定してくれるため検索性が向上し、スマートビューと組み合わせることでタグを使って自動的にアルバムで分類することが可能だ。
米EyefiのCEOであるMatt DiMaria氏は、同社のビジョンとして「写真愛好家の良き相棒となる」という点を挙げ、それを実現するためのひとつとしてEyefiクラウドの機能をアピールした。
カメラメーカーとのパートナーシップも重要で、Eyefi Connected技術が、すでに400近いカメラに搭載されているという。シグマもこれに賛同し、今後の新製品から対応していくそうだ。
また、EyefiクラウドのAPIを公開し、開発者が自由にサービスを開発できるようにした。これを利用し、DigiBookがEyefiクラウドの画像をGoogleドライブやFlickr、自前のFTPサーバーに転送するサービスを提供。容量無制限というEyefiクラウドを利用したサービスが今後登場してくることが期待される。
DiMaria氏は、「今までで最強のEyefiカード」と強調。Eyefiクラウドの新機能、各社とのパートナーシップなどを武器に、さらなる拡大を目指していく考えだ。