今、なにかと話題の添い寝フレンド。略して、ソフレ。マイナビニュースが男女300名を対象にアンケートをおこなったところ、賛否両論あることが見えてきました。果たして、どんな人がソフレに賛成・反対なのでしょうか。今回は肯定派について考えていきたいと思います。
10人に1人はソフレ肯定派
アンケートによれば、ソフレが欲しいと思う人は10.3%でした。つまり、10人に1人はソフレが欲しいという結果です。実際、その割合でソフレがいるということではないのでしょうが、関心の高さを感じさせられる結果です。
では、ソフレがほしいという人はどんな人でしょうか。アンケートを見てみると、寂しい、癒されたいという気持ちの強い人があてはまるようです。「癒されたいからソフレが欲しい」というひとは、世代や性別に関係なく、一定の割合でいるようですが、「寂しいからソフレが欲しい」というのは30代の女性に多い傾向。男性もそうですが、30代になると周囲は結婚して家族がいたり、仕事が忙しくなったりして、友達を誘って気軽に遊びに出かけることが難しくなります。そんな生活が、ソフレを欲してしまう背景にあるのかもしれません。
一緒に寝て間違いは起こらないのか
また、ソフレが話題になるとき、男女が一緒に寝て間違いは起こらないのかということが話題になります。今回のソフレが欲しいという人の中には、「するのは嫌だけど、恋愛抜きでそばにいてほしいから」「無性にさびしいときがある。アレはしないで添い寝がいいという理由がありました。性的な関係を抜きにして、寂しさをまぎらわせたい。これは、30代以降の女性にみられる理由です。肉体的なつながりや心地よさではなく、心のつながりで心地よさを得たいという女性心理のあらわれでしょう。
その一方で、男性だと「そこからのワンチャンがあるから」「いい匂いがしそうだから」という理由があらわれます。つまり、ソフレ、ソフレと言っているけれど、一緒に寝たら最後までできるのではないかという期待が見えています。男性だからといって、常に性的なことを考えているわけではありません。ですが、女性以上に、その傾向は強くあるでしょう。
いわゆる「なにもしないから休んでいこう」というのと同じ理由で、ソフレを欲しているようです。つまりソフレについては、性的な関係を欲していない女性と、あわよくばそのチャンスを手に入れたい男性という相反する存在で成立しているのかもしれませんね。
否定する人については、次回お話していきます。
※写真と本文は関係ありません
著者プロフィール
平松隆円
化粧心理学者 / 大学教員
1980年滋賀県生まれ。2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。京都大学研究員、国際日本文化研究センター講師、チュラロンコーン大学講師などを歴任。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。魅力や男女の恋ゴコロに関する心理にも詳しい。現在は、生活の拠点をバンコクに移し、日本と往復しながら、大学の講義のみならず、テレビ、雑誌、講演会などの仕事を行う。主著は『化粧にみる日本文化』『黒髪と美女の日本史』『邪推するよそおい』など。