舞台『地獄のオルフェウス』の制作発表会見が25日、東京・渋谷区のBunkamuraで行われ、キャストの大竹しのぶ、三浦春馬、水川あさみ、三田和代が出席した。
5月7日からBunkamuraシアターコクーンで公演される本作は、テネシー・ウィリアムズのデビュー作『天使のたたかい』を改訂した戯曲。愛のない結婚をしたレイディ(大竹)は、ギターを持った青年・ヴァル(三浦)と出会う。自由なヴァルが放つ魅力は、偏見と慣習に囚われた人々の欲望を触発していく――という内容で、演出を英国出身のフィリップ・ブリーン氏が手掛ける。
主演の大竹は、「約1カ月という短い間に役者同士で正面から向き合い、見ている人が刺激的な一夜を過ごせるような芝居を作りたい」とこれから始まる稽古に意欲満々。一方、初の会話劇に挑む三浦は、「こんな機会は僕の一生の中でなかなか無いと思う。稽古でも、一瞬一瞬を大切に過ごしたい」と熱い想いを語り、大竹らとの共演を、「やっている内に疑問が出てくれば、諸先輩方の胸を借りて頑張っていきたい」と楽しみにしている様子だった。
また、本作の演出を務めるフィリップ氏は、「みなさん素敵な方。豊かな洞察力で愛の難しさが描かれた作品を、心開いて一緒に作っていきたい」とあいさつ。報道陣をバックにキャスト陣と写真を撮る茶目っ気を見せるフィリップ氏に、大竹は、「どういう演出をして、どこに連れて行ってくれるのか。すごく面白くなるという予感がある」と期待を寄せつつ、「ホームシックにならないようにみんなで遊んであげたい」と微笑みかけていた。