春の足音が近づいてくると飛散しだす花粉に悩まされている人は多い。ただ、花粉症の症状を診察してもらうか否かの選択は、個々によって異なる。毎年必ず受診する人もいれば、「市販薬で十分」などと、医療機関へ足を運ばない人もいる。それでは一体、どれぐらいの花粉症患者が受診しているのだろうか。
花粉症に悩むマイナビニュース会員300人に「花粉症に関する受診歴の有無」とその理由を聞いてみたので、今回はその中から受診歴がある人の意見を紹介しよう。
Q.花粉症の症状を診てもらおうと、これまでに受診した経験はありますか
はい(41.0%)
いいえ(59.0%)
Q.「はい」と回答した人にお聞きします。なぜ、医師に診察してもらおうと思ったのか教えてください
1位 市販薬よりも医師の診察の方が安心できるので(56.1%)
2位 市販薬の効き目を実感できなかったので(21.9%)
3位 保険が適用されるので(18.7%)
4位 症状があまりにもひどく、不安になったので(17.1%)
5位 市販薬はどれがいいかわからず、医師に診察してもらった方が早いと感じたので(13.8%)
■市販薬よりも医師の診察の方が安心できるので
・「自己判断よりも、医師の指示にしたがった方が良いと思った」(31歳女性/食品・飲料/事務系専門職)
・「薬を飲んで効き目や副作用(眠気)をみながら医師に相談し、合う薬が見つかるまで変えてもらえるから」(42歳女性/商社・卸/事務系専門職)
・「家族も花粉症で受診しているので」(28歳女性/機械・精密機器/技術職)
・「原因をはっきりさせて対処したいと考えたため」(28歳女性/小売店/販売職・サービス系)
・「会社の診療所だけど、きちんと花粉症と診断されて薬を処方されたので、きちんと自覚できた」(44歳男性/情報・IT/技術職)
■市販薬の効き目を実感できなかったので
・「別件で処方してもらった点鼻薬がよく効いたので、あらためて処方してもらおうと思い受診しました」(35歳女性/機械・精密機器/事務系専門職)
・「市販の薬では効かなくなり、病院で点鼻薬とアレロック錠を処方してもらったらすぐに治りました」(32歳女性/医療・福祉/専門職)
・「医者の処方箋の方が効果てきめんでした。市販薬より効きがいいです」(45歳女性/その他/販売職・サービス系)
■保険が適用されるので
・「病院の薬の方が費用も安くすむと聞いたので」(26歳女性/医療・福祉/専門職)
・「症状をすべて話して、それが改善される薬を処方してもらった方が安心できるし、保険適用の方が効果の強い薬が安価に手に入ると思ったので」(26歳女性/食品・飲料/技術職)
・「市販薬を買うよりも、コストパフォーマンスが高い」(26歳女性/団体・公益法人・官公庁/秘書・アシスタント職)
■症状があまりにもひどく、不安になったので
・「ひどくなると手に負えなくなるので、医者に行くしかないと思った」(50歳以上男性/医薬品・化粧品/技術職)
・「ちょうど受験の年に症状がひどくなったので、受験に集中するために病院に行きました」(22歳女性/その他/その他)
■市販薬はどれがいいかわからず、医師に診察してもらった方が早いと感じたので
・「最初使っていた薬は眠くなるし、鼻水は止まるが強い鼻づまりになり、それで中耳炎になるなど相性がよくなかったので、よい薬を紹介してほしかった」(50歳以上男性/電機/技術職)
・「どういう成分が効果的なのかを専門の人から聞いた方が手っ取り早いから」(23歳男性/その他/その他)
■総評
花粉症での受診歴がある人は約4割にとどまることが、今回のアンケートによって明らかになった。また、受診した人の理由として最も多かったのは「市販薬よりも医師の診察の方が安心できるので」で、2位を30ポイント以上も離すダントツぶりだった。回答者の声を総合すると、「自分で市販の薬を購入するよりも、自らの症状に見合った処方薬を出してもらった方が効率よく、なおかつ安心で信頼できる」というものだった。
2位は「市販薬の効き目を実感できなかったので」がランクイン。既製品を試しても効き目が感じられず、医師に相談して以来、通院しているケースが少なくなかった。3位は「保険が適用されるので」。花粉症対策費にあまりお金をかけたくないということもあり、医療機関と市販薬のどちらがコストパフォーマンスがよいかを判断しているという意見も見られた。
近年は免疫療法による治療も進歩してきているので、薬による対症療法以外の選択肢や自分でできる簡単な予防方法などについて、医師と相談するのもよいだろう。
写真と本文は関係ありません
調査時期: 2015年1月23日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性117名 女性183名 合計300名
調査方法: インターネットログイン式アンケート