「小樽で乗って来たよ! 」と聞いて想像するのは、船? それともスノーモービル?? いえいえ、今回の答えは「馬」なのだ。見渡す限りの銀世界の中で愛くるしい馬たちと語らうホーストレッキング。そしてそこには"看板犬"や"番猫"までいるそうな。北海道の雄大な景色と動物たちに会いに、小樽のとある牧場へ行ってきた!
2匹の看板犬が興奮しながら大歓迎!
JR札幌駅とJR小樽駅のほぼ中間にあるJR銭函駅。そこから車で10分ほど行くと目的地の「春香ホースランチ」がある。到着した筆者を素早く見つけてくれたのが柴犬のライヤ(雷矢)。そして、すぐにゴールデンレトリバーのムタがやってきて、それはもう、ものすごい歓迎ぶり!
個性豊かな6頭の馬がお待ちかね
今回選んだメニューは所要時間50分の「ハルスタトレッキング」(税込4,320円)。石狩湾を見ながら林道を進むベーシックなコースだ。
「ホーストレッキング初体験でも大丈夫ですよ。ゆっくり行きましょう! 」というスタッフの宮崎正也さんの声に後押しされ、馬たちのいるところへ。春香ホースランチにはトレッキング用の馬が6頭おり、筆者が今回お世話になった馬はアパッチだった。「馬が道を知っていますから、操作は馬が横を向いた時に手綱をちょっと引いてあげたり、出発する時に足で馬のおなかを軽く蹴ったりするくらいですよ」。この説明を聞いて、初めてでもなんとかなる気がしてきた!
乗馬は馬の動きに合わせられるように腰を柔らかく保ち、体勢は少し後傾に。初めは緊張したが、徐々にスタッフと会話できるほどにリラックスできるようになり、周囲の景色も目に入ってきた。山の上から石狩湾を見下ろすと、遠くに白い雪を被った増毛連山が見えた。この瞬間、「ホーストレッキングって気持ちいい! 」と心から思った。
運がよければ餌小屋の番猫に会える!?
トレッキングが終了し、今度は動物たちとの触れ合いタイム。春香ホースランチの馬はみな気性が優しいので、そばに行っても安心。働き者もいれば怠け者も、また、"人を見る"馬もいるそうで個性も様々。筆者を乗せてくれたアパッチは、カメラなどにも驚かない落ち着いた性格とのこと。
馬たちと触れ合っていると、そばに何やら動物の姿が! 筆者を迎えてくれた柴犬のライヤが、今度は干し草をベッドにして昼寝をしていた。
さらに、納屋に猫がいるという情報を聞きつけ、行ってみることに。猫の名前はダイといい、サラブレッドを輩出している北海道・日高の「社台ファーム」からやってきたらしい。餌小屋の番猫でネズミ捕り名猫!? とのこと。自由気ままな猫なので会えるかどうかは運次第である。
雪の山で馬に乗り、犬や猫と触れ合い、素晴らしい景色を楽しむ。訪れた多くの人が「癒やされた」と答えるというのに、筆者も大いに納得した。「馬に乗るのはハードルが高いかな」、と思っていた印象もどこかへ吹き飛んでしまっていた。特別な体験ができるホーストレッキングは、かわいい動物たちにも癒やされるという随分なおまけ付きだ。
雪道でホーストレッキングが楽しめるのは毎年ゴールデンウィークくらいまで。もちろん、それ以降でもホーストレッキングは楽しめるのだが、できれば北海道ならではの風景とともにホーストレッキングを楽しんでいただければと思う。
※記事中の価格・情報は2015年2月取材時のもの