JR東日本水戸支社は昨年5月から進めてきた常磐線湯本駅改良工事をこのほど完了し、3月29日にリニューアルオープンする。いわき湯本温泉郷の玄関口にふさわしく、温泉熱を活用した暖房設備を同社として初めて採用するなど、さまざまな環境保全技術を導入したという。
駅舎リニューアルにより、待合スペースは従来の約3倍の広さに拡大され、イベントスペースとして市民が利用することも可能に。2階ギャラリーもイベントスペースとしての利用を想定し、地域の魅力を発信する場所としての機能を持たせる。下りホームに地元の温泉を用いる足湯を設置し、温泉街のもてなしも演出。足湯に浸かりながら一部商品の購入・飲食もできるという。
地域との連携も重視し、地元の中学生による手作りの木製駅名標をホーム柱に設置するほか、公募によって決めた「フラガールと湯けむりに出逢える町」の副駅名称をホーム駅名標に掲出。駅構内の装飾には地元高校生や団体が手がけた作品を取り入れる。駅2階には地元産食材を使用するフードスタンドや地元産品・土産品の販売コーナーを備える店舗「湯本美食ホテル」がオープン。JR乗務員がプロデュースした「浜街道 潮目の駅弁」「カジキメンチ」など、いわきならではの商品展開を行う。