エン・ジャパンは、同社が運営するサイト「エン転職コンサルタント」にて、転職コンサルタント112名を対象に「年収1,000万円以上転職の実態」についてアンケート調査を実施した。調査期間は2014年11月6日~18日。
年収1,000万円以上の人の転職活動は、どのように進むケースが多いか尋ねたところ、79%が「エージェントからのスカウト/ヘッドハンティング」と回答した。次いで「個人の人脈・つながり」(42%)、「企業からの引き抜き」(20%)となっている。「求人サイトに登録し、求人情報に応募する」は17%にとどまった。
年収1,000万円以上の人の転職で苦労することが多いケースを聞くと「経験を活かせるポジションの求人がない」(58%)、「給与・待遇が希望と合わない」(54%)が上位を占めた。
年収が上がるほど、求職者が持つ専門性や経験がどれだけ企業の求人に適しているかで採用の可否を判断される上、ポジションが限られるため、各紹介会社が持つ求人数が極端に少なくなることに原因があるようだ。求職者も、理想や自己評価が上がりすぎてしまい、社外から見た一般的な市場価値と差が出てしまうケースも見られる。
年収1,000万円以上の転職成功者に共通するポイントは何か尋ねたところ、最も多い回答は「採用企業の課題を分析し、自分が貢献できる点を伝えられている」(52%)だった。2位は「ビジネスレベルの英語力を有している」(39%)、3位は「キャリアの棚卸しが十分にできている」(37%)となっている。
転職が決まった年収1,000万円以上の人のうち、どのような年齢の人が多いか聞くと、「40代前半」(30%)「40代後半」(32%)が6割を占めた。「職種」の傾向は、「経営・経営企画・事業企画系」(45%)が最も多く、次いで「営業・マーケティング系」(30%)となった。
転職コンサルタントからは「経営・経営企画・事業企画系」は『数多くの成功・失敗体験を有し、それを次なる事業開発・展開に活かしている人が多い』『実際のマネタイズまでをイメージできる人だったから』といったコメントが寄せられた。「営業・マーケティング系」は、その経験だけでなく、専門性やマネジメント経験、海外経験との組み合わせで、市場価値が高まるようだ。