ウエディングケーキ入刀、スピーチ、お色直し、余興、花嫁の手紙……などなど、結婚式・披露宴には独特なプログラムも多い。外国ではどのように行われているのだろうか。今回は日本在住の外国人20人に母国の結婚式がどのようなものか聞いてみた。
Q.あなたの母国の結婚式はどんなものですか? 日本と違うところを教えてください。
日本ほどお金がかからない
・「日本の結婚式より費用が安い一方、宴会にお金を持ってくる(ご祝儀)習慣がない。そして、よく外で(公園等)や結婚式場以外(レストラン等)の場所で行い、非宗教的なものも多い。そして、教会を偽る(まねする)ような結婚式場はほとんど存在しない」(カナダ人/31歳/男性)
・「結婚式をしない人がかなりいますし、費用もずっと低めです」(ドイツ人/39歳/男性)
日本に比べてゲストが多い
・「人により違いますが、お客さまが多ければ多いほどにぎやかがいいと思われるところが日本と違いますね」(中国人/28歳/女性)
・「披露宴を挙げるのは同じですが母国の式は大勢の人たちが出席します。小さい式でも150人ぐらいは集まります。大きい式なら1,000人ぐらいです」(ミャンマー人/32歳/女性)
・「仏式の結婚式です。披露宴は日本のものと似ていますが、お客さんは300人から500人くらい来ます」(タイ人/30歳/女性)
・「パーティーに500人ぐらいの人が来ます」(インドネシア人/37歳/男性)
日本より長時間行われる
・「かなりお金をかけて大人数で長時間します」(トルコ人/39歳/男性)
・「母国の結婚式は数百人規模、数日かかるのが普通。日本の結婚式は素朴なイメージ」(マレーシア人/36歳/女性)
・「母国ではほとんどの結婚式は2日間やっています。結婚式に同僚、上司は招待しない」(ウクライナ人/42歳/女性)
教会・市役所→パーティー
・「市役所でやって、そのあと教会でやります。日本みたいに偽物のチャペルではやりません。お客さんからお金をもらいません」(フランス人/30歳/男性)
・「教会で式を行うことが一般的です。あとで宴会をやります」(イタリア人/38歳/女性)
・「市役所か教会で結婚式があって、そのあとはパーティー」(オランダ人/44歳/女性)・「教会で結婚式、そのあと披露宴。違うところは、キリスト教ではない方なら、教会で挙げるのはダメです。そして、結婚する二人はプレセントをもらいます。ゲストはなにももらいません」(フィンランド人/27歳/男性)
・「日本の結婚式に行った事がありません。母国でまずは式、後は披露宴、それで終わり」(スペイン人/32歳/女性)
日本と似ている
・「日本とほとんど同じです」(韓国人/48歳/男性)
・「シリアの伝統的な結婚式は男女別々です。男性のところで準備が終わったら女性のところに見送りしてそのまま男性たちが帰る。最近どんどん変わってきて、日本と似たような形になってきました」(シリア人/35歳/男性)
その他
・「ブラジルでは、だいたいはダンスパーティーと化します」(ブラジル人/30歳/女性)
・「イギリスでは入籍は結婚式と同時に行う」(イギリス人/30歳/男性)
・「ベトナムの結婚式では、両親へ手紙を書き、読む習慣がありません」(ベトナム人/31歳/女性)
・「母国では人それぞれ、自分たちに合わせて行うのですが、日本ではみんな業者に任せて、スピーチや映像がたくさんあるイベントみたいにやっています」(アメリカ人/26歳/男性)
結婚式・披露宴は国によってさまざまだが、日本との違いという面で見ていくとアンケートの回答にもいくつかの共通点があった。まず、「日本ほどお金がかからない」というもの。「日本の結婚式についてびっくりしたこと」を聞いたアンケートの回答にもあったが、「ご祝儀」の文化がない国は意外に多い。
そのほか、「ゲストが多い」「長時間行われる」など、日本に比べて母国の方が結婚式・披露宴が盛大だとする回答も目立った。「大きい式なら1,000人ぐらい」(ミャンマー人)という驚きの声も。「だいたいはダンスパーティーと化します」(ブラジル人)なんて、楽しそうな回答も寄せられた。